ロシア連邦チェリャビンスク州カスリ市(Касли)。この街は、以前『ロシア縦横無尽』シリーズの一環として取り上げたことがあり、その再録になる。街は1747年に、製鉄所建設に伴って誕生した。この街を悲劇が襲ったのが、1957年のことである。カスリは、プルトニウム生産工場のある秘密都市チェリャビンスク40(現オジョルスク)と、イルチャシ湖を挟んで向かい合っている。そのチェリャビンスク40で、1957年に「ウラルの核惨事」と呼ばれる大爆発事故が起き(チェルノブイリ、福島第一に次ぐ人類史上3番目の規模の核事故)、カスリ市の住民も避難を余儀なくされた。製鉄の街として誕生したカスリではその後、「カスリ鋳物」と呼ばれる独自の鋳物産業を発展させ、今日でも「カスリ建築・芸術鋳物工場」が街を代表する企業となっている(大手鉄鋼グループ「メチェル」の傘下)。同社は鉄製のデコレーションや彫像などを生産し、全国的に知
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