ホラーというジャンルはなかなか特殊で、感情移入ではなく恐怖の敷衍という形で読者に浸透する。 身の毛も夜立つ怪物の描写に恐怖するのではない。登場人物の悲惨な運命に同調するのでもない。その世界を受け入れるならば、自らの身にもまた恐怖は忍び寄るのだということに思い至って戦慄するのだ。 ホラーに於ける最大の恐怖とは、「未知」である。なんだか判らないから怖い。判ってしまった瞬間、それは恐しげな何かではあっても恐怖の対象ではなくなる。 あるいは、こう言い換えてもいい:それは「対処方法がわからないからこそ怖いのだ」と。 例えば── SIRENというホラーゲームがある。日本の閉鎖的な田舎村を舞台としたゾンビもので、その恐怖感には定評がある。 SIREN PlayStation 2 the Best 出版社/メーカー: ソニー・コンピュータエンタテインメント発売日: 2005/11/02メディア: Vide
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