「ムリ・ムラ・極端」を避ける地域の防犯対策として報道でも頻繁に取り上げられるのが、住民による防犯パトロールだ。 2000年代、大阪の池田小事件や広島や奈良での女児殺害事件などが続き、パトロール強化が相次いだ。一見、防犯対策として好ましく見えるが、島田さんにはここにも課題を指摘する。 「住民が無理をして」「やる場所とやらない場所にムラがある」「防犯活動に取り組む時期とそうでない時期の差が激しい」 そういった活動は「ムリ・ムラ・極端」と呼ばれ、長続きしないという。しかも、パトロール強化が、かえって「この地域は危ない」という不安を高める要因にもなる。 何が課題で何が効果的かを見極める「ムリ・ムラ・極端」を避けて、息の長い対策を取るためには、何が課題で何が対策として効果的かを見極める必要がある。 島田さんは「人はめったに起きないものを過大評価する傾向がある」と指摘する。 殺人のような凶悪犯罪は滅多