冷気を周辺のビル街に流すため、浄化が検討されている皇居外苑のお堀=24日午後、東京都千代田区、本社ヘリから、福留庸友撮影 皇居外苑のお堀をきれいにして、都心部のヒートアイランド現象を和らげよう――。環境省は、お堀に地下水などを引き込み、よどんだ水を浄化しながら水温を下げる検討を始める。皇居で生まれる冷気を周囲のビル街に流れやすくするのがねらい。 皇居は都内有数の緑地。盛夏は周囲の高層ビル街と比べてかなり涼しい。環境省によると、07年8月の皇居の平均気温は28度で、周辺のビル街は29.8度。ビル街との温度差は最も大きいときは、4度以上にもなったという。 この冷気を生かそうと、東京駅ビルの再開発と合わせて周囲の道路の舗装を変え、街路樹を増やし、「風の道」を作る試みも進んでいる。 ただ、皇居とビル街の間にあるお堀が、冷気の流れをさえぎっている可能性があることがわかってきた。お堀の水は