ダイエーの創業者、中内●(工へんに刀)氏が創設した流通科学大学(神戸市、理事長・中内潤氏)が、社会との交流を通じた「実学」重視の姿勢を一段と強めている。今春から、セブン&アイ・ホールディングス名誉会長の伊藤雅俊氏ら流通業界の重鎮たちを理事に迎える一方、マーケティングの専門家である石井淳蔵・元神戸大学大学院経営学研究科教授を学長に起用した。教育力を高めて学校間競争を勝ち抜く狙いだ。 流科大開学20周年となる今年4月に新理事に就任したのは、伊藤氏のほか、イオン名誉会長相談役の岡田卓也氏、ライフコーポレーション会長の清水信次氏、シジシージャパン副会長の川一男氏。中内氏と競い合いながら、日本の流通産業をつくりあげてきた経営者たちだ。