源氏物語の時代―一条天皇と后たちのものがたり (朝日選書 820)/山本 淳子 ¥1,365Amazon.co.jpなんとなく図書室で借りてみて、数日かけて読んだ本。 この本の著者、山本淳子氏は京都学園大学の教授だそうで、源氏物語の研究をなさっている。 あとがきにもあったように、まさに「楽しんでその時代の知識を吸収できる教科書の副読本」だった。 平安、一条朝の時代。 ・栄花物語、権記、大鏡、枕草子などの史料から ところどころ、さまざまな史料の一説が載る。 その文章の説明、それから筆者自身の洞察に繋がり、その時代に実際に人が生きて生活していたんだと具体的に感じた。筆者独自の深い文学的な洞察には、人の感情の機微を追及していくことで歴史を紐解くことができるということに感動した。古典文学の研究って面白そう。 ・一条帝は賢帝 決して重臣の傀儡などではなく、国を思い、政治に励んだ一条帝。 一方貴族たち