なにかと周囲に流されやすく、楽器もなんとなく成り行きで決めたようなキャラクターだった久美子が、ユーフォニアムにたいしての自分の気持ちを確認する、という「主人公覚醒回」だった第12回。 …なんですが、その「覚醒」は自分の中だけでもたらされるものではなくて、契機になったのは、久美子の周囲の「他者」の存在であったことだよ…というあたりが非常にストレートかつ丁寧に描かれていたエピソードでした。今回もすばらしかった…というか、なんで毎回こんなに凄いの!? 本文中はネタバレ注意です。 ◯「鏡」としての他者 前回の記事で、『響け!ユーフォニアム』とテーマ的な関連が強い京アニの過去作品のひとつとして『中二病でも恋がしたい!戀』を挙げました。「他者」の存在の重要性、自分の姿を映しだす「鏡」としての他者。 「私は、勇太が信じてくれた自分を信じる。」(第9話 六花) 「自分を知るには、外に目を向けるべきなのです