ドイツのクリスマスとシュトレンパン文化研究者舟田詠子さんの講演の内容をお伝えします。ドイツの静かなクリスマスと伝統のパン菓子シュトレンの呼称、歴史と背景、レシピ、ドレスデンのシュトレン祭、そしてパン屋さんの話。 ドイツのクリスマスと伝統のパン菓子シュトレン 「今、日本のパン屋さんには世界中のパンが並んでいます。 イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、アラブのパンなどなど、 こんなにいろいろなパンを食べている国は世界でも日本だけといってもよいかもしれません。 でも、世界の人びとがパンをどのように大切なものとしてきたか、という文化については あまり知られていないのです。」 そう語る舟田詠子さんはパン文化の研究者。20年以上にわたって、ヨーロッパ各地で実地調査と文献研究を行っています。 その著書『パンの文化史』(朝日選書)の中で、次のようなことが書かれているのを、興味深く読んだことがありました。