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歌集に関するamenomorinoのブックマーク (4)

  • やがて秋茄子へと到る - Riche Amateur

    まだ一冊あった。以前一読しておいて、そのまま感想を書いていなかった歌集。これの感想を書けずにいたのは、ひとに薦められただったからだ。わたしは性格が悪いので、ひとに薦められても、おいそれとすぐにそのを買ったりはしない。このときもそうで、友人が絶賛しているのを聞いてから、こっそりひとり書店の棚に戻って、そして初めて開いてみたのだ。そのときたまたま開いたページに書かれていた歌をいまでも忘れていない。その歌を目にした瞬間、手のなかの一冊を自分の所有物とすべく、レジへと直行したのだった。それはこんな歌だった。 ロシアなら夢の焚き付けにするような小さな椅子を君が壊した(201ページ) 歌集を編むということには十年単位の年月を要するのが当たり前であるのに対して、それを読むということには、ちょっと不敬とさえ思えてくるほどに、時間がかからない。読みはじめて、ああ、すばらしい歌集だった、と棚にしまうまで

    やがて秋茄子へと到る - Riche Amateur
  • たとへば君 四十年の恋歌 - 河野裕子、永田和宏 - さらさら録

    存在を知っていたこのを読もうと思ったのは、日経新聞に連載されている永田和宏のコラムに心惹かれたから、そしてわたしも歌作を再開していたからだった。 前の会社では社内サイトで日経新聞の業界関連記事と1面記事が読めるようになっていて(たぶんそういう契約なんだろう)、1面記事の中にそのコラムは載っていたのだ。 河野裕子というと、 たとへば君 ガサッと落葉すくふやうに私を攫つて行つてはくれぬか という1首で知られる歌人である。そして、夫の永田和宏もまた歌人であり細胞学者であること、そして短歌によって出会い結ばれた夫婦だということは知っていた。そして既に、河野裕子が亡くなっていることも。 そのコラムはこういった内容だった。永田が海外の学会に赴き、スライドを上映しようとしたところ、スクリーンに映ったのは永田が壁紙にしている20歳の頃の“可愛い”(永田談)河野の横顔の写真であった。セッティングし直す間に

    たとへば君 四十年の恋歌 - 河野裕子、永田和宏 - さらさら録
    amenomorino
    amenomorino 2015/08/15
    角川短歌の今月号の特集で知って、読んでみたいと思っていたところでした。この本も読んでみたい。
  • 塚本邦雄「黄金律」の平易な短歌 ベスト10 - 何かのヒント

    邦雄の短歌は難解で晦渋で、さらに旧字旧仮名表記という障壁があって、歌集のタイトルも厳めしいので、その雰囲気だけで敬遠している人が多いのではないだろうか。 しかし、実際は一読してすぐに意味のわかる作品、ユーモラスな作品もかなりあるので「続・塚邦雄歌集」収録の歌集「黄金律」から親しみやすい平易な十首を選んでみた。 まずは第十位! 百年後のわれはそよかぜ地球儀の南極に風邪の息吹きかけて 地球儀にフーッと息を吹きかけている! 実は、こういう茶目っ気があるのが塚邦雄の面白い所なのだが、そこを分かってほしい! 続いて第九位! 母てふはははと笑ひて立ちつくす冬の芒のごとき女人ぞ 母というものは「はは」と笑うものなのだと言っている! ダジャレか! 次は第八位! 詩人たることはさておきボクサー犬カタログに選るひとときの夏 自分自身の詩業、詩歴の全てを「それはさておき」と脇に退けてしまった! そんな夏

    塚本邦雄「黄金律」の平易な短歌 ベスト10 - 何かのヒント
  • 初心者の短歌日記:神の親指の痕 - 何かのヒント

    以前、と言っても2,3年ほど前に服部真理子という人の短歌に惹かれて、雑誌を何冊か買ったことを思い出した。 調べてみると今ではこの人は歌壇賞という賞を獲っている。 検索してかき集めると、この人の短歌をあっという間に五十首くらいは揃えることができる。 それをそのままドバッとこのブログに載せてしまうのはいかがなものかと思うので、絞りに絞って十首だけ紹介してみたい。 どの町にも海抜がありわたくしが選ばずに来たすべてのものよ 塩の柱となるべき我らおだやかな夏のひと日にすだちを絞る 金貨ほどの灯をのせているいつの日か君がなくしてしまうライター 草原を梳いてやまない風の指あなたが行けと言うなら行こう 天国がどこにあっても蹄鉄がきっと光っているから分かる 回るたびこの世に秋を引き寄せるスポークきらりきらりと回る おだやかに下ってゆけり祖母の舟われらを右岸と左岸に分けて けれど私は鳥の死を見たことがない 白

    初心者の短歌日記:神の親指の痕 - 何かのヒント
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