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ブックマーク / nina313.hatenablog.com (8)

  • 新・百人一首 - Riche Amateur

    すこしあいだが空いてしまったものの、相変わらず短歌に関連したばかり読みつづけている。なにも知らない分野なぶん、インプットが非常に多いわりには、得たものをろくに吟味・反芻できていない気がしていて、じつは『現代秀歌』の記事を書いている最中に思いついた、掲載短歌をノートに筆写する、というのを実行していたのだ。いろいろな歌人のたくさんの歌が紹介されているを読むときには、こうでもしないとどんどん記憶が混乱していってしまう。ノート一ページにつき歌人一人というルールを設けて、出会った瞬間に感じた好き嫌いはいっそ度外視し(いつか魅力がわかるようになるかもしれないので)、『現代秀歌』に掲載されていた百人の歌人の短歌はすべて筆写した。そうすると、『現代秀歌』の場合は歌人一人につきだいたい三首くらいしか紹介されていないので、ノートは下半分以上がまっしろなページが延々と続くことになる。そこで、別のアンソロジー

    新・百人一首 - Riche Amateur
  • はじめての短歌 - Riche Amateur

    穂村弘が慶應大学でおこなった「世界と〈私〉を考える短歌ワークショップ」の講義録。とても薄いうえに字の大きなで、出版社はなんと実用書で有名な成美堂出版。それだけでもの性格が伝わってくるくらいだが、『短歌の友人』などで語られていた穂村弘流の歌論の、手に取りやすいダイジェスト版となっている。 はじめての短歌 作者: 穂村弘 出版社/メーカー: 成美堂出版 発売日: 2014/03 メディア: 単行 この商品を含むブログを見る 穂村弘『はじめての短歌』成美堂出版、2014年。 講義録というのは大抵すばらしく読みやすいものだが、ほむほむが講師とあってはその読みやすさも倍増、ものの一時間ほどで読み終えてしまった。上述のとおり、書かれていることは『短歌の友人』にも語られていたことが多いものの、それらがべつの言葉で、さらにわかりやすく伝えられている。『短歌の友人』を再読しようと思ったまま機会を得ずに

    はじめての短歌 - Riche Amateur
  • やがて秋茄子へと到る - Riche Amateur

    まだ一冊あった。以前一読しておいて、そのまま感想を書いていなかった歌集。これの感想を書けずにいたのは、ひとに薦められただったからだ。わたしは性格が悪いので、ひとに薦められても、おいそれとすぐにそのを買ったりはしない。このときもそうで、友人が絶賛しているのを聞いてから、こっそりひとり書店の棚に戻って、そして初めて開いてみたのだ。そのときたまたま開いたページに書かれていた歌をいまでも忘れていない。その歌を目にした瞬間、手のなかの一冊を自分の所有物とすべく、レジへと直行したのだった。それはこんな歌だった。 ロシアなら夢の焚き付けにするような小さな椅子を君が壊した(201ページ) 歌集を編むということには十年単位の年月を要するのが当たり前であるのに対して、それを読むということには、ちょっと不敬とさえ思えてくるほどに、時間がかからない。読みはじめて、ああ、すばらしい歌集だった、と棚にしまうまで

    やがて秋茄子へと到る - Riche Amateur
  • 短歌ください - Riche Amateur

    で会った心の友に薦めてもらった。今回は仕事を片付けるための帰国だったため、半年以上ぶりの日だというのに期間もたった一週間と短く、しかも毎日会議が中心の心底さびしい日程だったのだが、場所もさまざまな取引先の会社を訪問するための電車に揺られる長い時間は、このを携帯していたおかげでぜんぜん苦ではなくなった。穂村弘が『ダ・ヴィンチ』誌上で連載している読者参加型企画「短歌ください」をまとめたもの、の、文庫版。 短歌ください (角川文庫) 作者: 穂村弘 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2014/06/20 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件) を見る 穂村弘『短歌ください』角川文庫、2014年。 はじめに書いてしまうと、このを読んだせい(おかげ?)で、空前の短歌ブームが自分のなかで起こっている。今日は休日だったので、昼過ぎに起きてから短歌のばかり十冊も鞄に詰

    短歌ください - Riche Amateur
  • BとIとRとD - Riche Amateur

    親しい友人の強い薦めで手に取った。その友人に薦められると、どんなでも躊躇なく手に取ってしまうから不思議だ。 BとIとRとD 作者: 酒井駒子 出版社/メーカー: 白泉社 発売日: 2009/06 メディア: 単行 購入: 1人 クリック: 23回 この商品を含むブログ (31件) を見る 酒井駒子『BとIとRとD』白泉社、2009年。 よい意味で、とても狂った絵である。一般的に絵に求められるような要素が、ここにはなにひとつない。いわゆる「大人のための絵」というのともちがう。酒井駒子のすばらしい絵はともかくとして、このに書かれていることを楽しいと思うのは、童心を捨てておらず、言葉の持つ詩情に敏感なひとだけだと思う。『ふふふん へへへん ぽん!』を思い出す。薦められた際、「あなた、このぜったい好きだよ」と言われたことを思い出して、いま誇らしくなっている。 「カラカラと小さな乳母

    BとIとRとD - Riche Amateur
  • 3冊で広げる世界:細部こそすべて - Riche Amateur

    大好評(?)のうちに幕を開けた「3冊で広げる世界」シリーズ、ずっと更新していなかったのはネタが尽きたからではなく、旧ブログからの記事の移転や、新しく記事にしたいが多すぎて、書く時間をぜんぜん持てていないからである。これはまとめてみたいな、という「3冊」が頭のなかにはすでにたくさんあるのだけれど、とっくに機を逸してしまっているそれらはひとまずうっちゃっておき、いまさっき新しく思いついた取り合わせについて書いておきたい。 ここではもう何度も繰り返していることであるが、文学というのは、細部こそがすべてである。これはもう、ひとつの意見として述べているつもりもなく、断定としてとらえてもらっていい。あらすじだけで満足できるのであれば、だれもわざわざシェイクスピアを手に取りはしないのだ。あらすじというのはわたしが言うところの「細部」を根こそぎ削りとった、端的に言って死骸であり、そこにはもともとの作品が

    3冊で広げる世界:細部こそすべて - Riche Amateur
  • Stuart Little - Riche Amateur

    先日記事にした『Charlotte's Web』に引き続き、E・B・ホワイトのもうひとつの代表作。映画化もされて一時期話題になったものの、まだまだ日ではあまり知られていない、とはいえ英語圏では知らないひとなどいない、という類の児童文学。 Stuart Little 60th Anniversary Edition (full color) 作者: E. B. White,Garth Williams,Rosemary Wells 出版社/メーカー: HarperCollins 発売日: 2001/10/02 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログを見る E. B. White, Stuart Little, HarperCollins, 2001. やはり邦訳もあり、先日の『シャーロットのおくりもの』同様、さくまゆみこ氏の訳業である。訳題は『スチュアートの大ぼうけん』。このさく

    Stuart Little - Riche Amateur
  • 雑記:海外文学おすすめ作家ベスト100(2014年版) - Riche Amateur

    2011年を最後に更新していなかった、いわゆる「好きな作家ベスト100」を掲載する。公開した途端に後悔する、という、あれである。名前が「好きな作家ベスト100」でなくなったのは、「好きな」というのと「ベスト」というのが、同じことを意味していることに気づいたからだ(遅い)。「おすすめ」と銘打ってはいるものの、玄人ぶるつもりはないが、だれが読んでもおもしろいというような作家ばかりではない。また、例年どおり、順位はそのときの気分次第なので、あまり深く考えないでいただきたい。1位から20位くらいまでは全員1位、20位から50位くらいまでは全員2位、50位以下は全員3位という感覚だ。 以前は1位から順に発表という、緊張感もなにもないリストだったのだが、今回はこの「はてなブログ」に引っ越してからの初めての公開ということで、「見出し」機能を大いに駆使し、緊張感抜群の形式を実現した(※個人の感想です)。5

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