すこしあいだが空いてしまったものの、相変わらず短歌に関連した本ばかり読みつづけている。なにも知らない分野なぶん、インプットが非常に多いわりには、得たものをろくに吟味・反芻できていない気がしていて、じつは『現代秀歌』の記事を書いている最中に思いついた、掲載短歌をノートに筆写する、というのを実行していたのだ。いろいろな歌人のたくさんの歌が紹介されている本を読むときには、こうでもしないとどんどん記憶が混乱していってしまう。ノート一ページにつき歌人一人というルールを設けて、出会った瞬間に感じた好き嫌いはいっそ度外視し(いつか魅力がわかるようになるかもしれないので)、『現代秀歌』に掲載されていた百人の歌人の短歌はすべて筆写した。そうすると、『現代秀歌』の場合は歌人一人につきだいたい三首くらいしか紹介されていないので、ノートは下半分以上がまっしろなページが延々と続くことになる。そこで、別のアンソロジー