本書は出版元である青弓社のウェブサイトに連載されていた文章に加筆されたものです。連載時からツイッターを中心に大きな反響があったそうです。 まえがきで著者がふれている通り、「映画系女子」といっても「映画を見に行く女子」のことではなく、「この映画で彼女はどうしてこんなことを思うのか、こんな行動をとるのか」を読み解くのが、この本の主題です。 そうは言っても、映画の中の女子と、映画を見に行く女子である自分を重ね合わせたり、時には俯瞰(ふかん)できたりするもの。著者も「直視するのを避けてきた自分の暗部を映画で透かして見て」と述べています。 各章の題も秀逸で、たとえば第12章は「取り憑(つ)く女たち」。本に向かって思わず「ごめんなさい!」と謝ってしまいそうでしたが、同じように共感したり、身につまされたりしている人は多いはず。映画を題材に、もやもやした感情を言語化してくれる一冊です。(青弓社・1400円
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