国内で初めて発見され、今回県文化財に指定された漆紙文書 多賀城の創建年代を裏付ける史料と評価された木簡 県は、国特別史跡多賀城跡の発掘作業で出土した奈良時代の漆紙文書と木簡計495点を県文化財に指定した。文化財保護法の分類に基づく古文書の指定は初めて。このうち漆紙文書は国の重要文化財の指定を受けた例はなく、県教委によると、都道府県レベルでも2例目の指定となった。 国内で最初に確認された漆紙文書や、多賀城の創建年(724年)を裏付ける木簡などが含まれ、県は古代の多賀城の姿を明らかにしてきた史料の歴史的な価値をあらためて評価した。 漆紙文書は戸籍や田畑などを記録し、漆の器のふたに再利用されて腐敗を免れた書類。1973年、多賀城跡の発掘調査で器に付着した状態で土中から見つかったのをきっかけに、全国各地で発見が相次いだ。 文化財に指定されたのは、国内初の発見となったものを含め、70~77年の