タグ

ブックマーク / blog.livedoor.jp/yatanavi (14)

  • 『唐物語』の電子テキストを公開しました : やた管ブログ

    平安時代末期の翻訳説話集、『唐物語(からものがたり)』の電子テキストを公開しました。 底は『松平文庫影印叢書第7巻中世説話集編』(松平黎明会編・平成5年8月・新典社)による松平文庫です。例によって、翻刻部分はパブリックドメインで、校訂文部分はクリエイティブ・コモンズライセンス 表示 - 継承で公開します。 松平文庫『唐物語』:藤原成範:やたナビTEXT 『唐物語』はその名の通り、『白氏文集』や『蒙求』などの漢籍を翻訳し、歌物語形式にしたものです。当時、漢籍はそのまま読めて当たり前のものだったので、こういう作品はそれほど多く残っていません。有名なところでは『蒙求和歌』・『唐鏡』などがありますが、その中でも『唐物語』は完成度が高く、和文として非常にこなれています。 作者は藤原成範(桜町中納言)であるという説が有力です。 成範は平治の乱で殺された信西の子で、連座して下野国に配流になりまし

    『唐物語』の電子テキストを公開しました : やた管ブログ
  • 新潮日本古典集成の新装版が出ているらしい : やた管ブログ

    出版業界がお寒い中、これはいいニュース。 「新潮日古典集成」新装版でお安く:朝日新聞デジタル 1976年の刊行以来、原文で古典が読めると支持されてきた『新潮日古典集成』が、新装版として価格を下げて刊行を始めた。全57作品(94冊)で、累計385万部のロングセラーを誇り、学校教材などで活用されている。旧版は3千円台が中心だが、箱入りをやめ、各巻とも千円ほど安くなるという。 新潮日古典集成は、創立80年を記念して企画されたシリーズで、それだけに気合が入っている。平成元年には毎日出版文化賞も受賞した。新潮社と古典という、イマイチいあわせの悪そうな組み合わせながら、古典文学全集の中では独特の位置づけだった。 古典を読む場合、文だけでは理解に不足がでてくるため、注釈や通釈(現代語訳)があった方がいい。しかし、それらを増やせば増やすほど、レイアウトが複雑になり読みにくくなる。それを読みやすく

    新潮日本古典集成の新装版が出ているらしい : やた管ブログ
    arcade00fire01
    arcade00fire01 2014/12/05
    「画期的」と言うが、単なる『湖月抄』スタイル…
  • 『世継物語(小世継)』の電子テキストを公開します : やた管ブログ

    鎌倉時代の説話集『世継物語(小世継)』の電子テキストを公開します。 世継物語(小世継):やたナビTEXT 『大鏡』や『栄花物語』の別称として『世継物語』というのがありますが、今回公開する電子テキストは、鎌倉時代の説話集で、『小世継』とも言われるものです。また、異に『宇治大納言物語』とするものもあります。 『世継物語』には古写がなく、江戸時代に刊行された版によって伝わっています。この電子テキストでは、河内屋八兵衛・同彦兵衛という刊記のあるものを底に翻刻し、校を作成しました。 テキストの扱いは、先日公開した『古説話集』同様、翻刻部分はパブリックドメイン(著作権ナシ)として、校訂文部分はクリエイティブ・コモンズライセンス 表示 - 継承で公開します。 マイナーな説話集なので、内容について少々解説しておきましょう。 『世継物語』は、平安時代の王朝世界を描く説話が多いのが特徴です。世界

    『世継物語(小世継)』の電子テキストを公開します : やた管ブログ
  • 『古本説話集』の電子テキストを公開します : やた管ブログ

    入力中ずっと公開していたのだから、公開しますというのもヘンですが、梅澤『古説話集』の電子テキストの入力を完了しましたので報告します。 梅沢『古説話集』:やたナビTEXT 『古説話集』の電子テキストとしては、おそらく初めてのものだと思います。翻刻部分はパブリックドメイン(著作権ナシ)として、校訂文部分はクリエイティブ・コモンズライセンス 表示 - 継承で公表します。 簡単にいうと、翻刻部分は著作権がないのでご自由にお使いください、校部分は複製転載の際、著作者名、URLを明記していただければご自由にお使いいただいて結構ですということです。詳しくは凡例をご覧ください。 今後、細かい修正があるかもしれませんが、今回は影印から翻刻し、校制作時に見直しをしたので、大きな間違いはないと思います。もし間違いやご意見があれば、メールフォームからご連絡ください。 さて、今回は、e国宝『古説話

    『古本説話集』の電子テキストを公開します : やた管ブログ
  • 陽明文庫本『宇治拾遺物語』を公開しました : やた管ブログ

    陽明文庫『宇治拾遺物語』の電子テキストを公開しました。DokuWiki内の文書なので、検索窓から検索も可能です。 陽明文庫『宇治拾遺物語』:やたがらすナビ 陽明文庫は現在、注釈書などの底に用いられている古系の善で、新日古典文学大系『宇治拾遺物語・古説話集』の底になっています。 原典に忠実に翻刻し、読みやすいように、句読点、濁点を加え、踊り字を書き換え、段落分けをしました。仮名遣いや送り仮名は原典のままです。 このテキストは、博士論文執筆のために入力したもので、タイムスタンプを見ると1999年になっています。なんかもうずいぶん昔になっちゃったなぁと感慨深く思います。 今回、公開するにあたり、再度読み直し、おかしいところは再び影印にあたって確認しましたが、全文を付きあわせたわけではないので、まだ間違いがあるかもしれません。間違いがありましたら、遠慮無くお知らせください。 翻

    陽明文庫本『宇治拾遺物語』を公開しました : やた管ブログ
    arcade00fire01
    arcade00fire01 2014/04/26
    許可はとってあるの?というか謝辞や書誌を明記しなくていいの?
  • やたがらすナビを大改修した : やた管ブログ

    十周年を記念して、やたがらすナビを大幅に刷新しました。 変更点は次の通り。 サイト全体をDokuWikiにしました。 それに伴い、りぞうむ文学辞典、及び各項目のURLが変わりました。りぞうむ文学辞典はアカウントを持ったユーザー以外、書き込みができなくなりました。「雑誌検索RSSリンク集」はフィードになり、それぞれの雑誌の更新情報が直接見られるようになりました。「古典文学電子テキスト検索」・「和漢籍研究ツール・DB検索」のURLは変わりません。 リンク集のURLは変更ありませんが、今後、更新はありません。 久しぶりにHTMLやらCSSやらをいじくったので、くたびれました。まだ手を入れたいところはたくさんあるけど、きりがないので、とりあえずここで公開します。 今後ともよろしくおねがいします。

    やたがらすナビを大改修した : やた管ブログ
    arcade00fire01
    arcade00fire01 2014/03/26
    いつもは文章が鼻につくけど、こういう役に立つこともやっている
  • 図書寮文庫所蔵資料画像にはがっかりした : やた管ブログ

    11月1日から、宮内庁が所蔵する資料をネットで公開した。 「五箇条御誓文」などネット公開へ…宮内庁:YOMIURI ONLINE 皇室などに代々伝わる古典籍39万点を所蔵する宮内庁図書寮文庫は、デジタル化した古文書や写真など約1万点の画像を11月1日からインターネットで公開する。(中略)公開されるのは、蔵書のうち、国文学研究資料館(東京都立川市)の協力でデジタル画像化した資料。鎌倉期の天皇直筆の歌集「伏見天皇御集」や「新古今和歌集」(写)なども含まれる。 検索画面はこちら。 図書寮文庫所蔵資料目録・画像公開システム さて、早速検索してみた。宮内庁書陵部の善で思い出すのは『とはずがたり』である。なにしろ、この世にたった一つしかない天下の孤である。昭和47年に笠間書院によって影印が刊行されたため、簡単に見ることができるが、いかんせんあまり印刷が良くない。 デジタル画像なら、高精細の美

    図書寮文庫所蔵資料画像にはがっかりした : やた管ブログ
    arcade00fire01
    arcade00fire01 2013/11/06
    相変わらず口が悪い。お前の本じゃないんだぞ?
  • カタカナの起源は朝鮮半島か? : やた管ブログ

    カタカナの起源は朝鮮半島にあったか:NHKニュース 奈良時代に朝鮮半島から伝わったとされる仏教の経典に、漢字を省略した多くの文字が特殊な方法で記されているのが見つかりました。調査した専門家は、「漢字を省略して作る日語のカタカナの起源が当時の朝鮮半島にあった可能性が考えられる」としています。 この経典は、奈良市の東大寺が所蔵し、国の重要文化財に指定されている「大方廣佛華厳経」で、西暦740年ごろ朝鮮半島の新羅で書かれたあと奈良時代に伝わったとされています。 広島大学の小林芳規名誉教授と韓国の研究グループが、この中の1つの巻物を調査したところ、墨で書かれた漢字の横に、棒の先をとがらせた「角筆」という筆記具で紙をくぼませて文字が書かれているのが確認されました。 文字は1100行余りの全編にわたって360か所に書き添えられ、中には、「伊勢」の「伊」のつくりの部分など漢字を省略した文字も多くあった

    カタカナの起源は朝鮮半島か? : やた管ブログ
  • 続・戸越の国文学研究資料館はこうなった : やた管ブログ

    今月もあとわずか。ここで大変なことに気が付いた。 「今月の池上線を忘れてた・・・。」 で、さっそくカメラを持って家を出たが、なぜだか電車に乗るのが面倒くさい。駅まで歩く途中、以前戸越の国文学研究資料館はこうなった:2012年09月12日という記事を書いたことを思い出した。この時はまだ工事中で、公園の名前も分からなかった。 品川区戸越(当は豊町)の国文学研究資料館は、ごく一部の人には青春の甘酸っぱい思い出の場所だが、現在は「文庫の森」という公園になっている。なんの変哲もない公園に、遠方からわざわざ行く人も少ないだろう。それに、ここは何かのついでに行けるような場所でもない。 でもどうなったか気になる。そんなあなたに代わって、国文学研究資料館跡に行ってきた。 池上線戸越銀座駅、都営浅草線戸越駅から来た人は、ここを通って行った人も多いはず。かつては突き当りの森の中に国文学研究資料館の建物が見えた

    続・戸越の国文学研究資料館はこうなった : やた管ブログ
  • ちゃんと文章を読まずに批判する人 : やた管ブログ

    読んだ人のレスポンスが、コメント欄しかないときはよく分からなかったが、ツイッターやブックマークなどが登場して、人がいかにブログの記事をちゃんと読んでいないかがよく分かるようになった。体感ではその記事に訪れるユニークユーザーの1%ぐらいしかちゃんと読んでいないように思う。 例えば、2011年09月07日の「自分のマヌケを棚にあげて」では、作家や出版社がコピー代行業者を違法だときめつけたことを批判した。 彼らの言い分は、「人に代わって営利目的でコピーすることは、著作権法で許される「私的複製」を逸脱している」という考えに拠っている。ここで僕は国会図書館のコピーを思い出し、最後にこう付け加えた。 ところで、昔(最近行っていないので今は知らない)、国会図書館のコピーコーナーでは市価の数倍の金をとって係員がコピーしてたが、あれは「人に代わって営利目的でコピー」じゃないのかね。 前半部を読めば、僕が

    ちゃんと文章を読まずに批判する人 : やた管ブログ
    arcade00fire01
    arcade00fire01 2013/07/09
    あいかわらずえらそー
  • 文学研究者がかかるはしかのようなもの : やた管ブログ

    以前、Twitter青空文庫のテキストを批判して、青空文庫呼びかけ人グループの富田倫生氏に反論された人がいた。 「青空文庫」はアブナイ?:Togetter 近代文学のテキストには言いたいことがたくさんあるが、この件について僕は微笑ましく見ていた。文の正統性を疑うのは、文学研究を志した人ならだれでも通る道だからである。小谷野敦氏はこれを「中二病」になぞらえた。 歴史中二病:を償うにをもってせよ 文学のほうで中二病をこじらせると、『芥川全集』なんぞで研究ができるかと言い、初出の雑誌を見るようになり、遂には生原稿を見ないと研究は出来ないと思い込むに至る。美術のほうはもっと分かりやすく、画集で見たってダメだ、欧米の美術館で物を見なければ研究とはいえないと思い、一般の美術好きを「物も見てないくせに」と軽蔑するのである。 大学で文学を学ぶと、必ず文批評というものを習う。これは、簡単に言う

    文学研究者がかかるはしかのようなもの : やた管ブログ
  • ネットで見る嵯峨本の美 : やた管ブログ

    現在、野上記念法政大学能楽資料デジタルアーカイブを古典文学電子テキスト検索に登録している。 このコレクションには、嵯峨の一種である光悦謡が142種も含まれている。嵯峨は江戸時代初期、京都の豪商角倉素庵と阿弥光悦によって刊行された古活字で、美麗な豪華として知られる。刊でありながら大変な稀覯で、これだけ揃っているのは他にはないだろう。 嵯峨Wikipedia もちろん、展覧会などで現物を見るに如くはないが、所詮ショーケースの中、めくることはできない。それが表紙も含めて全丁カラー写真で、しかも無料で見ることができる。まったくいい時代になったものである。 1.謡:法政大学能楽資料デジタルアーカイブ 光悦謡:古典文学電子テキスト検索 このが法政大学の所蔵になった経緯はこちら。「わんや書店社主、江島伊兵衛氏の旧蔵書」だそうだ。 世界にひとつの光悦謡と、最古の能役者肖像画:法

    ネットで見る嵯峨本の美 : やた管ブログ
  • 「書聖王羲之」展に行ってきた : やた管ブログ

    東京国立博物館で開催されている特別展「書聖 王羲之」に行ってきた。 日中国交正常化40周年 東京国立博物館140周年 特別展「書聖 王羲之」:東京国立博物館 「日中国交正常化40周年」と銘打ってあるにもかかわらず、なぜか中国からの出品が一つもない。きっと大人の事情があるのだろう。まあ、なんとなく察しは付くが・・・。 さて、王羲之は書道史上最も重要な人物だが、真蹟は存在しない。真蹟が存在するとき(唐代)に作られた臨模や、手にするため拓にした法帖があるだけである。なにしろ、書をやるものは誰でも書くものだから法帖の数は星の数ほどある。 したがって、この展覧会のメインは臨模と法帖ということになる。三井文庫や台東区書道博物館、五島美術館(宇野雪村コレクション)など、日にはこの手の佳品がたくさんある。 『蘭亭序』諸をはじめとする数多の法帖のほか、この展覧会に合わせたかのように発見された『大

    「書聖王羲之」展に行ってきた : やた管ブログ
    arcade00fire01
    arcade00fire01 2013/02/02
    この人の文章相変わらず鼻につく
  • 『破戒』のオーパーツ : やた管ブログ

    高校生が携帯電話を持つようになってから、机の下でひそかにメールを打つというのは、授業中のお約束となった。 ずいぶん前、さも授業を受けているかのような顔をしながら、ものすごい勢いでメールを打っている女子を発見して、その神業にあまりに感心したから、目の前で打たせたことがある。まだ、スマートフォンが出る前で、携帯のテンキーを使って入力する時代である。 彼女は携帯を一瞥たりともせず、僕がゆっくりと喋った内容をそのまま打つことができた。出来上がった文章を見ると、ちゃんと漢字仮名交じりになっていて、ほとんど間違いがない。たぶん、鉛筆で書くよりも早いだろう。まさに職人芸である。その調子でノートをとればいいのに。 さて、島崎藤村の『破戒』を読んでいたら、主人公の小学校教師、丑松が自らの出自(被差別部落出身者であること)を生徒に告白する前の授業のシーンで、こんな描写があった。 斯(か)ういふことを繰返して、

    『破戒』のオーパーツ : やた管ブログ
  • 1