(英エコノミスト誌 2011年7月30日号) 西側諸国のリーダーシップの欠如は恐ろしい――それと同時に馴染みのあるものだ。 政府の信頼性は債務の支払いを守るという約束の上に成り立っている。ここ数週間のドラマの結果、西側諸国では、何よりも大切なその誓約が崩れつつある。 ギリシャをユーロ圏にとどめておこうとする欧州の苦闘と、債務上限の引き上げを巡る米国の瀬戸際戦術は、投資家にあまり魅力的ではない選択を迫っている。 デフォルト(債務不履行)に陥るかもしれない通貨を買うべきか、それとも崩壊する可能性のある通貨を買うべきか、という選択だ。 今回の経済危機の初期段階では、西側の指導者たちは、部分的にしか自ら招いたわけではない混乱を、それなりにうまく後始末した。それが今では、政治家自身が問題となっている。米国でも欧州でも、政治家たちは景気の下降局面を不況に発展させかねない行動を見せている。 西側の指導者