危険は明白 カナダ国内では公共施設のアスベスト除去が進められているのに(アスベスト除去業者の広告) Mark Blinch-Reuters カナダのスティーブン・ハーパー首相がケベック州の田舎町を訪問しても、普段なら大した話題にはならないだろう。だが6月24日のセットフォード・マインズ訪問は、国際社会に挑戦状を叩きつける行為として注目を集めた。 モントリオールの北東200キロに位置するセットフォード・マインズは100年以上前から、アスベスト(石綿)の原産地として知られる鉱山の町。ハーパー率いる保守党政権は先週、発癌性があるアスベストをカナダが今後も自由に輸出するとの決意を改めて表明した。 ハーパーがセットフォード・マインズを訪問したのと同じ日、国連ではロッテルダム条約が定める有害化学物質リストに白石綿(クリソタイル)を新たに加えるべきかという問題が話し合われたが、カナダは反対票を投じてリス