12月4日、北東アフリカ、ジブチの外相は、中国海軍が拠点を設けることを発表しまし た。中国がアフリカ地域で軍事拠点を設けるのは初めてのことです。これに関して、中国政府は「海賊対策」を強調しています。 今回の決定は、中国の「海外膨張」の一端とみなされやすいのですが、コトはそれほど単純ではなく、同国の対アフリカ・アプローチのシフトを象徴するものといえます。 ソマリア海賊とジブチ今回、中国が軍事拠点を設けるジブチは、もとはフランスの植民地だった土地で、独立後もフランス軍が駐留してきました(フランスはアフリカにおける自国の権益保護のため、旧宗主国のなかで唯一アフリカに部隊を駐留させている)。2001年からは対テロ戦争と海賊対策のため、米軍も軍事拠点キャンプ・ルモニエ(約4,500名)を設けています。 北東アフリカのこの一帯は、中東ほどスポットが当たらないものの、その不安定さでは引けをとりません。近