フィリピンのドゥテルテ大統領は27日、「神のお告げ」により自身が繰り返してきた暴言を封印すると宣言した。日本から帰国後、地元の南部ダバオで報道陣に語った。地元メディアが伝えた。 ドゥテルテ氏の話によると、日本から帰る機内で空を眺めていたら突然声が聞こえ「悪態をやめなければ今すぐ飛行機を落とす」と警…
(↑画像をクリックすると動画が再生されます。) フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が、10月25日から、国賓として日本にやってくる。安倍首相との首脳会談に加え、天皇陛下との会見も予定されているという。 日本に先立ち中国を訪問したドゥテルテは、中国の首脳らを前に唐突に、「フィリピンはアメリカと決別する」と宣言をするなど、突如として中国寄りの姿勢を鮮明に打ち出している。日本の安全保障にも影響を及ぼす事態だけに、首脳会談に臨む安倍首相の外交手腕の真価が問われる。 しかし、それにしてもこのロドリゴ・ドゥテルテという政治家は一体何者なのか。 今年6月の大統領就任から、僅か4か月の間に3500人もの麻薬犯罪の容疑者を裁判にかけることなく処刑したかと思えば、強姦やジャーナリストの殺害を容認する発言を繰り返す。かと思えば、フィリピンの人権状況に懸念を表明したアメリカのオバマ大統領を、「Go t
フィリピンのドゥテルテ大統領は22日、中国訪問中に「米国とは別れた」と発言したことについて「外交的結びつきを断つということではない。外交政策を分かつという意味だ」と釈明した。同時に「これまでフィリピンは米国の指図にいつも従っていたが、私は従わない」とも話し、従来の関係との違いも強調した。 地元のフィリピン・ダバオに戻った際の記者会見で答えた。ドゥテルテ政権の外交政策とは何かと問われると、「軍事同盟や経済連携、経済圏がありうる。私の外交政策は米国と完全に一致する必要はない」と説明。新たに連携する国の例としてロシアを挙げた。 ドゥテルテ氏はまた、南シナ海のスカボロー礁を中国が実効支配し、フィリピン人の漁業活動ができなくなっている問題を中国側と話したことを明かし、「数日内に中国がどんな対応をするかは中国側に任せたい」として何らかの解決策が出ることに期待を示した。同礁はフィリピンの排他的経済水域に
フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が、その尋常ならぬ言動で国際的な注目を集めている。2016年6月末に就任して以来、犯罪者の超法規的処刑を擁護し、それを批判する政敵を罵倒し、オバマ米大統領に暴言を吐き首脳会談をキャンセルされた。まさに前代未聞だ。フィリピンの知識人には、眉をひそめて彼の言動を批判する者も少なくない。 しかし、ドゥテルテへの支持率は9割から8割を維持したままだ。しかも、貧富の差、言語集団の多様性、豊かな都市と貧しい農村、キリスト教とイスラーム教の分断といった、あらゆる社会亀裂を乗り越えて、彼は支持を集める。なぜ、こんな人物が多様な人びとから高い支持を集めているのだろうか。 ドゥテルテとその支持者を、「途上国の衆愚政治」と冷笑するのは容易だ。ただし、ドゥテルテを当選させたのは、フィリピンを今こそまともな新興国に変えたいと願う人々のリスクある賭けだったことを忘れてはいけない(
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