「盲目の人権活動家」として知られる陳光誠氏(40)が、軟禁されていた中国山東省臨沂市沂南県東師古村の自宅から脱出し、北京に向かい、米国大使館に保護されるという「奇跡」が起こった。その奇跡を起こしたのは、いくら政府から迫害を受けても「永遠にあきらめない」と言い続けた陳氏の執念の結集だが、それを支えた女性人権活動家らの勇気も忘れてはいけない。 200回以上転倒 自宅の塀を乗り越えた陳光誠 東師古村はどこにでもあるようなのどかな農村である。しかし私が昨年10月末、村近くを走る国道をタクシーで走り、村周辺で取材した際、当局者や彼らの雇った暴漢ら数百人にも上る見張りが、陳氏の自宅を中心に7~8重にも配置されていたとみられる。 陳氏は2006年に言われなき罪で懲役4年3月の実刑判決を受け、出所した後も自宅で過酷な軟禁が続いた。地元幹部らにたびたび激しく暴力を振るわれ、外部との接触も遮断された。 こうし
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