広島の中心部は「平和」へのメッセージであふれている。メインの道路は平和大通り。隣接する手入れの行き届いた平和記念公園内には、平和の時計塔や平和の鐘、原爆死亡者追悼平和祈念館、平和の灯などがある。犠牲者を追悼し続ける神聖な場所だ。 原爆投下で1945年末までに約14万人が死亡したと推計され壊滅状態にあった広島。その後工業都市として急速な復興を果たす一方で、「平和都市」としての地位を確立してきた。戦後75年余りにわたって武力紛争を免れてきた日本において、広島の果たす役割は今日でも大きい。平和運動の中心地であり、そのメッセージは政治的にも影響力を持つ。自身を広島出身の総理大臣と言う岸田文雄首相は、同市で19日に開幕する主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)で核軍縮への支持を取り付けたい考えだ。 しかし慰霊碑からそれほど離れていないところでは国際関係の異なる光景が見られる。 中国が近隣諸国に対し強
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