子どもが巣立ち、高齢の夫婦のみの暮らしで老老介護。やがて、夫婦のどちらかが先立ち、高齢者単独世帯となった時、介護の担い手はどこかにいるのだろうか。 65歳以上の高齢者を介護する同居の家族の63.5%が、同じく65歳以上の高齢者であることが、厚生労働省の国民生活基礎調査で明らかになった。介護する側・される側ともに75歳以上の後期高齢者のケースも35.7%と過去最高の割合となっている。 2025年には人口のボリュームゾーンである「団塊の世代」がすべて後期高齢者となるが、少子高齢化の進展で現役世代の介護の担い手は不足しており、老老介護の割合はさらに高まりそうだ。 全世帯5431万世帯のうち、65歳以上の高齢者のいる世帯は2747万4000世帯と過半数を占める。国民生活基礎調査を開始した1986年からの経年の変化を見ると、世帯総数の増加には、高齢者単独世帯と高齢者夫婦のみの世帯の増加が寄与している