日本人の意識はどう変わったか 昨年8月の明仁天皇による「おことば」の発表以来、天皇制に関する関心は以前にも増して高まっている。とはいえ、天皇制が存在感を高めてきたのは、この10数年の一貫した傾向であると思われる。 それはNHKが5年ごとに行っている「日本人の意識」調査から、知ることができる。この調査は同じ質問、同じ方法で世論調査を行っており、まさに「日本人の意識」を定点観測的に理解できるデータである。 1973(昭和48)年に第1回の調査が行われ、直近では2013(平成25)年に、16歳以上の5400人に対して第9回目の調査が行われた(https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/yoron/social/pdf/140520.pdf)。 そのなかに、「あなたは天皇に対して、現在、どのような感じをもっていますか。リストの中から選んでください」という質問がある。