日本の半導体産業を徹底的に潰してきたアメリカが、ここにきて次世代半導体の新会社「ラピダス」で日本と連携し始めた事情…日本が抱えることになる「米国依存」のリスク ラピダスが誕生した背景 国策会社ラピダスが先端半導体の量産化に向けて着実に布石を打っている。大型連休前の4月25日、北海道千歳市に開発と製造の拠点となる工場を建設すると発表したのだ。 同社は4年後の2027年に、電子機器の頭脳となるロジック半導体を2ナノメートル(10億分の2メートル)という極小サイズにまとめて量産化に漕ぎ着けることを目指している。このクラスの製品の量産化を実現した企業はまだなく、業界2トップの台湾積体電路製造(TSMC)や韓国サムスン電子が2025年の実現を目標にしている段階に過ぎない。そうした中で、ラピダスは2トップに追随し、1980年代のピークアウト以来、衰退してきた日本の半導体産業を立て直したいというのである