食用の研究のために飼育されているコオロギ=滋賀県長浜市田村町の長浜バイオ大で2022年3月9日午後5時1分、長谷川隆広撮影 食用コオロギを巡り、SNSを中心に賛否が話題になっている。世界的な食料危機を救う一助になるとして国も期待を寄せる昆虫だが、口に入れることへの抵抗感があるようで「絶対に食べない」といった否定的な投稿もある。ところで、昆虫食は国内でどんな位置づけになっているのか。【デジタル報道センター】 FAO報告書「新たな食料の可能性」 昆虫食を巡っては、国連食糧農業機関(FAO)が2013年5月にまとめた報告書で、新たな食料や家畜用飼料としての可能性を提唱している。つまり、昆虫食への注目は最近になって降ってわいたわけではなく、新たなたんぱく源などに着目した研究がこの間ずっと行われてきたのだ。 国内でも、食に関する最先端技術「フードテック」を使って、たんぱく質の供給源を多様化しようとす