◆記録映画「主戦場」論考 南京大虐殺や七三一部隊、沖縄戦の集団自決など、満州事変から太平洋戦争に至るわが国の戦史には、われわれが忘れてしまいたくなるような、不都合な真実がいくつもある。慰安婦もその一つである。 記録映画「主戦場」(ミキ・デザキ監督)は、慰安婦を巡る論争の当事者たちへのインタビューを骨格にして作られた、なかなかの問題作である。 1990年代以降、戦時に日本軍の関与のもとで慰安所に集められ兵士に性的な奉仕を強いられた女性たち、慰安婦の存在が広く知られるようになった。女性たちの国籍は韓国、中国、フィリピン、ミャンマー、オランダなど多岐にわたるが、特に激しい論争になっているのは、韓国人慰安婦についてであろう。 彼女らは日本政府や軍により「強制連行」されたのか、「20万人」もいたのか、「性奴隷」だったのか。本作品はこうした点を巡り、極端な否定的主張を繰り返す右派論壇、「歴史修正主義」
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