紹介 肯定論者×懐疑論者。自由意志から現実世界を問いなおす。 デネットは自由意志と決定論についての両立論を肯定し、私たちには自由意志があるとはっきり主張する。カルーゾーは決定論と自由意志は両立せず、私たちは自由意志を欠いていると考える。伝統的に対立してきた二つの立場をとるデネットとカルーゾー。異なる立場から、自由意志、そしてそこから派生する責任、賞賛、非難、刑罰の問題までをも縦横無尽に議論する。
紹介 「畠中尚志」という名を目にした人は多い。しかし、その名を刻印して書かれた言葉と結びつけて記憶している人は少ない。――本書は、その思いから生まれました。 本書の著者・畠中尚志(1899-1980年)を知る人のほとんどは、『エチカ』をはじめとするスピノザの著作(岩波文庫)の「訳者」として記憶していることでしょう。その訳業はスピノザの全哲学著作に及び、優れた日本語訳をすべて文庫版で読めるようにした功績は、どれだけ称えても足りません。 しかし、その全7作品に収録された訳者解説を通して読んだことのある人はどれだけいるでしょうか。その同じ人が、ボエティウス『哲学の慰め』や『アベラールとエロイーズ』、さらには『フランダースの犬』の訳者でもあることを、雑誌『思想』で論争を繰り広げたことを、そして数々のエッセイを雑誌に寄稿していたことを知っている人がどれだけいるでしょうか。 仙台の旧制二高で学び、東京
紹介 1980年代サイコ・ホラーの傑作! 伊藤潤二先生推薦! 都市生活に疲れたサラリーマンが、心療内科で少年時代を思い出す 「フランケンシュタインの怪物」にご執心のお嬢さんと、禁じられた遊びに興じて… フランケン!フランケン! の怒号とともになだれ込むクライマックスは必見!! 恐怖、熱狂、郷愁、お嬢さん、劣等感…全部揃ってます! しかし著者が消息不明! ひばり書房というホラー・マンガ出版の老舗に彗星のように現れて消えた川島のりかず。 21世紀に入ってから再評価され古本の価格が急騰。 中でも絶筆『中学生殺人事件』は過去に33万円で取引されたこともあります。 ながらく復刊が望まれてきましたが著者は消息不明。 その生死もわかりませんでした。 この度、ご親族の方とコンタクトが取れついに復刻されます! 著者略歴や解説などの文章記事も20ページと充実! ・編集後記(出版経緯) ・川島のりかず略年譜 ・
初版年月日 2022年11月11日 書店発売日 2022年11月15日 登録日 2022年10月10日 最終更新日 2024年4月9日 紹介 ナヴィエ-ストークス方程式を数学的に厳密に解くことを主眼とし、基礎から丁寧に解説する。上巻では、ストークス作用素の理論的扱い方までを、著者独自の方法を盛り込みつつ解説する。本書で用いる方法は、数理物理に現れる未解決な放物型方程式系、双曲型-放物型方程式系の初期値・境界値問題に応用できる。 目次 まえがき 記号表 1 関数空間 1. 1 超関数の定義と基本性質 1. 2 Bochner積分 1. 3 Lebesgue空間 1. 4 Sobolev空間 2 Fourier変換 2. 1 空間S(R^N,X) とS(R^N,X) 上のFourier変換 2. 2 緩増加超関数の定義と基本的な性質 2. 3 Fourier掛け算作用素 2. 4 Fourie
紹介 どうやって本をつくる? どうやって運営していく? ひとり出版ノウハウのすべて。 本の制作と販売、出版社登録、書誌情報登録、書店流通、在庫管理、翻訳出版、電子書籍、さまざまなひとり出版の運営についてまとめられています。 著者 宮後優子 装幀 守屋史世(ea) 編集 小林えみ、宮後優子 校正 牟田都子 印刷 藤原印刷 目次 はじめに 1章 本のつくり方 本をつくるプロセス 1 企画を立てる 2 著者と打ち合わせする 3 企画書をつくる 4 原価計算をする 5 企画内容を確定する 6 台割とスケジュールをつくる 7 著者に原稿を依頼する 8 原稿整理をする 9 写真撮影や図版の手配をする 10 デザイナーに中ページのデザインを依頼する コラム:デザイナーの探し方 11 ISBNを割り振る 12 デザイナーに表紙のデザインを依頼する 13 束見本を発注する 14 用紙を確定して印刷代を計算す
紹介 1726年にロンドンで刊行された『ガリバー旅行記』は、アイルランド出身の聖職者でジャーナリストのジョナサン・スウィフトが書いた4部構成の諷刺小説です。現在にいたる300年のあいだ、世界中の子どもと大人に読み継がれてきました。次々と起きる出来事、たっぷりの諷刺、理屈抜きの面白さ!本書は定評と実力をそなえた米文学者の柴田元幸が、「お茶の間に届くこと」を意識して、朝日新聞に好評連載した翻訳の書籍化です。夏目漱石は『ガリバー旅行記』の諷刺の特質を論じて「古今の傑作」と高く評価し(『文学評論』「スウィフトと厭世文学」)、20日世紀の傑作諷刺小説『動物農場』や『一九八四年』を描いたジョージ・オーウェルも「飽きることなどまずあり得ない本」と賞賛しました(「政治対文学――『ガリヴァー旅行記』論考」)。物語は嵐にあって船が難破、必死に泳いで辿り着いた島が小人国のリリパット。そして次には巨人国のブロブデ
紹介 高校までの数学と大学以降の数学の間に大きなギャップを感じる者は少なくない。 大学以降の数学は現代数学への入り口でもあるため、集合や写像といった言葉を用いて記述されるようになる。また、数学の本自体も高校までのものと比べると、行間が広い。さらに、命題や定理といった数学的な主張の証明は、公理や定義といったあらかじめ前提とされていることや言葉の意味を用いて行われる。 本書は、このようなことから生じる高校までの数学と大学以降の数学の間のギャップを埋めるための教科書である。 本書では、現代数学を理解する上で欠かすことのできない集合や写像に関する基礎的事項の解説から始め、関連する内容を、主に大学1年次で学ぶ微分積分や線形代数の中から、基礎的な計算問題や簡単な証明問題などを交えつつ述べていく。また、先の数学の学習のために必要となる基礎固めを目的とし、微分積分や線形代数については必ずしも標準的な内容を
紹介 専門知より総合知 いま求められるデータの読める一般人 データに踊らされないために いま求められるデータを自ら読み解く力 目次 第1章 統計的にモノを見るとは 第1話 統計的にモノを見るとは? ─ 数字にだまされないために 第2話 サ ンプルは母集団を代表しているか?─ 「無回答による偏り」を中心に 第3話 全 数調査と抽出調査─ 厚生労働省「毎月勤労統計問題」報道の問題点を例に 第2章 割り算がからんだ数値はくせもの 第4話 率の弱点 ─ 割る数(分母)が小さいと当てにならない 第5話 割り算がからんだ数値にはご用心 ─ まずは分子と分母の確認を! 第6話 意 味をなさない%データ─ 児童虐待相談虐待者別構成割合の年次推移を例に 第3章 こんな実験は要注意 第7話 偽薬効果 ─ 比較対照のない実験結果は信じてはいけない 第8話 小さなサンプルサイズの問題点 ─ ランダム化で生まれる偏
紹介 なぜ今、ドライサーなのか。 アメリカ都市小説の開拓者が、現代に問いかけるもの―― 傑作『アメリカの悲劇』『シスター・キャリー』で、隆盛を迎えるアメリカ資本主義を克明に描きあげたセオドア・ドライサー。急成長する大都市をいかに眼差し、その系譜はどのように受け継がれたのか。 その文章表現、哲学淵源、後進作家たちへの影響を、 ドライサー研究の第一人者がまったく新しい視点から読み解く 目次 第Ⅰ部 『シスター・キャリー』論の再構築へ 第一篇 『シスター・キャリー』にあらわれる群衆 第二篇 『シスター・キャリー』と語りの文体 第三篇 『シスター・キャリー』本文批評 第Ⅱ部 ドライサーとアメリカ社会 第四篇 謎と驚異と恐怖にみちた大都会 第五篇 「アメリカの悲劇」はリンチから 第Ⅲ部 ドライサーの系譜 第六篇 ポー、ドストエフスキー、ドライサー 第七篇 ドライサーとブレヒト 第八篇 ドライサーと大
初版年月日 2022年8月10日 書店発売日 2022年8月12日 登録日 2022年7月10日 最終更新日 2022年8月9日 紹介 政治的なものの本質を「味方と敵の区別」に見出したカール・シュミット(1888-1985)の代表作。一九三二年版と三三年版を全訳し、各版での修正箇所を示すことで、初出論文である二七年版からの変化をたどれるように編集。さらに六三年版の序文や補遺等も収録した。行き届いた訳文と解説によって、「第三帝国の桂冠法学者」の知的軌跡が浮かび上がる。 目次 凡例 政治的なものの概念(一九三二年版) 1 国家的と政治的/2 政治的なものの基準としての味方と敵の区別/3 敵対関係の現象形態としての戦争/4 政治的統一の形式としての国家、多元主義による疑問視/5 戦争と敵に関する決定/6 世界は政治的統一でなく、政治的多元体である/7 政治理論の人間学的前提/8 倫理と経済の両極
紹介 『雪国』を読んだ時「これだ」と思った。 私がしゃべりたい言葉はこれだ。 何か、何千年も探していたものを見つけた気がする。 自分の身体に合う言葉を。 -------------------------------------- 社会主義政権下のルーマニアに生まれたイリナ。 祖父母との村での暮らしは民話の世界そのもので、町では父母が労働者として暮らす。 川端康成『雪国』や中村勘三郎の歌舞伎などに魅せられ、留学生として来日。 いまは人類学者として、弘前に暮らす。 日々の暮らし、子どもの頃の出来事、映画の断片、詩、アート、人類学……。 時間や場所、記憶や夢を行ったり来たりしながらつづる自伝的なエッセイ。 《本書は、社会にうまく適応できない孤独な少女の記録であり、社会主義から資本主義へ移っていくルーマニアの家族三代にわたる現代史でもある》 目次 ■生き物としての本 上 ■生き物としての本 下
紹介 殺生を禁じるのが、本来の教えであるはずの仏教。それが国と一体となって戦争を推進した時代があった。多くの寺院、文化財を破壊した廃仏毀釈を追った『仏教消滅』の著者が、昭和の戦争に至る、日本仏教界最大のタブーに挑む。 従軍僧の派遣、戦争を正当化する「戦時教学」「一殺多生」の提唱のみならず、梵鐘や仏像などを軍事物資の製造のために供出したり、宗派を挙げて軍用機を献納、軍艦製造に多額の寄付を行うなどの闇の部分に迫るべく、各地の寺院に残る戦争の痕跡を粘り強く訪ね、資料を丹念に掘り起こした、類のない歴史ドキュメント。 ・「上野の大仏」が顔だけになってしまった理由 ・四天王寺の「世界最大の梵鐘」が消えた ・著者の寺に掲げられていた「開戦詔書」 ・「明照(上人)号」「花園妙心号」……各宗派が献納した軍用機 ・朝鮮、台湾、満州……植民地は仏教布教のフロンティアだった ・東本願寺の門に「挺身殉国」の大看板
紹介 ロシア哲学を専門とするフランスの哲学者、ミシェル・エルチャニノフが、ウラジミール・プーチンの膨大な演説録、読書歴からその思想を解剖・分析し「頭のなか」を明らかに!出版されたフランスでは「両世界評論賞」を受賞し、イギリス、ドイツ、スペイン、ギリシャで翻訳されている注目作。プーチンのウクライナ侵攻に対し、日本人の多くは体調不良説をとっているが、エルチャニノフはプーチンが主に2つの思想的バックボーンを持つことを明らかにした。その危険な思想「ロシアの道」「ユーラシア主義」とは?新聞もネットも信じず、机の上の「赤いファイル」だけを頼りに国の舵をとる69歳の孤独な独裁者は、どんな論理で蛮行を決断したのか――日本人の目を開く一冊!
紹介 発禁作家になった。 「何も変な事も書いていない」 「自分が女である事を、医学、科学、唯物論、現実を守るために書いた」 多くの校閲を経て現行法遵守の下で書かれた難病、貧乏、裁判、糾弾の身辺報告。 「群像」「季刊文科」に掲載された作品を中心に再構築。 書き下ろし作品「ハイパーカレンダー1984」のほか、著者自身による自作解説なども随所に盛り込む。 目次 前書き 発禁作家になった理由? 女性文学は発禁文学なのか? 九月の白い薔薇 ―ヘイトカウンター 返信を、待っていた 引きこもりてコロナ書く #StayHomeButNotSilent 難病貧乏裁判糾弾/プラチナを売る 質屋七回ワクチン二回 古酒老猫古時計老婆 ハイパーカレンダー1984 初出一覧 笙野 頼子 (ショウノ ヨリコ) (著/文) 笙野頼子(しょうの よりこ) 1956年三重県生まれ。立命館大学法学部卒業。 81年「極楽」で群
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