長野県木曽町に、最先端の宇宙観測装置が完成し、本格的に動き始めました。装置の名前は「トモエゴゼン」。夜空を超高感度カメラで動画撮影し、AI・人工知能が解析するという世界初のシステムで、宇宙での「新たな発見」が期待されます。 木曽町三岳の「東京大学木曽観測所」。ここにある口径105センチの高性能望遠鏡に搭載したのが最新の宇宙観測システム「トモエゴゼン」です。 (東京大天文学教育研究センター・酒向重行助教)「これが“トモエゴゼン”というカメラです」 目指すのは、夜空の広い範囲を動画で撮影し、解析すること。キャノンが開発した最先端のセンサーを84枚並べて「1億9000万画素」という高解像度を実現し、「宇宙の今」を監視します。 (東京大天文学教育研究センター・酒向重行助教)「動画で宇宙を監視するというのは世界で初めてのことになります」 システムの名前は、木曽の英雄・木曽義仲とともに戦った女武者「巴
iPS細胞から作ったミニ多臓器の蛍光顕微鏡画像。肝臓になるのは赤色部分。胆管は水色、膵臓は黄色(東京医科歯科大提供) 人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、肝臓と膵臓が胆管でつながった「ミニ多臓器」を作ることに世界で初めて成功したと、東京医科歯科大の武部貴則教授らのチームが25日付の英科学誌ネイチャー(電子版)に発表した。血管を作る必要があるなどまだ課題はあるが「10年以内に移植医療で使える技術にしたい」としている。 あらゆる組織や細胞に成長できるiPS細胞を使った研究は、複雑な立体構造を持つ臓器は難しいとされる。武部教授はこれまでにミニ肝臓を作ることにも成功しているが「移植後、長期間機能させるには、隣り合う組織とつながった臓器が必要」と考え、研究を進めていた。
「サブミリ波」で観測された銀河(右の4個)。可視光で観測した画像(左側)には全く写っていない(東京大など提供) 従来の可視光による望遠鏡観測では捉えられなかった「見えない銀河」を、より波長の長い光の観測で39個発見したと、東京大などの研究チームが7日、英科学誌ネイチャーに発表した。110億年以上昔の宇宙にあり、中では星が活発に生まれていた。これらは現在、年老いた星で構成される巨大な楕円銀河になっているとみられる。 観測したのは、ろくぶんぎ座など三つの星座の狭い領域。月ほどの大きさの部分に未確認の銀河が約100個もある計算になるといい、河野孝太郎教授は「宇宙は思い描いていたよりも銀河で混み合っている可能性がある」と話した。
【ラパルマ島共同】北大西洋のスペイン領カナリア諸島で建設が進んでいた最新鋭望遠鏡「チェレンコフ・テレスコープ・アレイ(CTA)」の1号機が10日完成した。超新星爆発や巨大ブラックホールの活動で生じる「超高エネルギーガンマ線」という光の痕跡を捉え、未知の天体の発見や宇宙に残された謎の解明に挑む。 計画は東京大宇宙線研究所(梶田隆章所長)などが主導し、世界の約30カ国が参加する。観測基地のあるラパルマ島には1号機と同じ直径23メートルの大口径望遠鏡4基や中型15基を建設する。南米チリ・パラナルの基地も含めた計118基が整うのは2021年ごろの予定。
江戸末期、徳川将軍家が外交文書に押印した銀印「経文緯武」が見つかったと、徳川記念財団(徳川恒孝理事長)が20日付で発表した。徳川14代目将軍家茂と15代目将軍慶喜が、日米修好通商条約の批准書などで対外的に「国家元首」として意思表示したことを示す貴重な資料だ。 銀印は昨年、徳川宗家の蔵を調査する過程で見つかった。徳川家の家紋「三つ葉葵」のある黒塗りの箱に収められていた。縦、横ともに9.2センチ、高さは7.8センチで、重さは2.7キロ。幕府側から命じられた篆刻家の益田香遠らが制作した。「経文緯武」の言葉によって、文武両面の力を示そうとしたと考えられるという。 1854年に日米和親条約を締結した幕府が、諸外国と交渉が本格化すると予想し、外交用としてこの銀印を作った。 日米修好通商条約の批准書には「経文緯武」の朱色の印影に加えて「源家茂」(徳川家茂)の署名が残されている。他に日英、日仏の修好通商条
映画「マルサの女」「ひとひらの雪」など、二枚目から悪役まで幅広い役で存在感を示した俳優の津川雅彦さんが4日、心不全のため死去した。78歳。京都市出身。
国立天文台の野辺山宇宙電波観測所(長野県南牧村)が財政難となり、来年6月以降は外部研究者による共同利用研究を中止する可能性が高いことが2日、同観測所への取材で分かった。 国立天文台が運営する米ハワイの「すばる望遠鏡」など新型の大型望遠鏡に予算の重点が置かれた影響で、天文台の研究者による観測も含めて休止する可能性があるという。立松健一所長は「じくじたる思いだ。閉鎖せず、国の科学研究費などで継続できるように努力したい」と話し、2022年3月までの共同利用継続を目指している。 野辺山観測所は1982年に開所。電波天文学の発展に大きく貢献した。
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