宇宙航空研究開発機構(JAXA)は201年7月14日、トラブルで失われたX線天文衛星「ひとみ」の後継機についての検討状況を文部科学省に報告した。 早期かつ確実な設計・製造を行うため、基本的には「ひとみ」の再製造とするが、「ひとみ」の調査で判明した問題への対応を取り入れていく模様だ。 大きな成果を上げ始めていた「ひとみ」 X線天文衛星「ひとみ」はわずかな期間で失われてしまったが、その短期間でも観測成果は目をみはるものがあった。ペルセウス座銀河団の観測により、超巨大ブラックホールやダークマターなど、高エネルギーの物理現象解明につながる、高精度の観測データが得られていた。これらの観測装置は日本だけでなくアメリカやヨーロッパも共同で開発しており、「ひとみ」の喪失で次期計画の2028年までX線天文観測が途絶えることが危惧されていた。 アメリカとヨーロッパは「ひとみ」に搭載されていた観測機器をもう一度