−独身生活の暇つぶしにおけるこだわり− K.Sugaya 【序論】 モンスーン気候帯に属する日本列島は、その温暖で湿潤な気候から紀元前から米作が行われていた。米作は調理技術と共に大陸から伝わったものである。 日本列島の原住民は多民族構成であったと思われる。南部日本ではポリネシア文化の影響が見られ北部日本ではユーラシア大陸文化の影響が見られる。 米作は大陸から騎馬民族の流入と共に伝わった。弥生時代の遺跡から推測するに当時の日本での米の調理は単純に煮るだけであったと考えられている。 米の栽培技術の発展とともに米の調理技術も変化し、数百年を経て現在の“炊飯”技術にいたった。“炊飯”技術は米食の国である日本の自己同一性(identity)に関わる文化的技術といえる。 しかるに、近年の機械技術の発達により炊飯技術は自動化され、その調理技術としての炊飯技術は失われる傾向にある。平成9年度の調