田村北遺跡(南国市田村乙)で弥生時代初期から室町時代中期にかけての建物跡56棟や弥生式土器片約5万点などが見つかった。県教委がこのほど発表した。今回の発掘調査で、同遺跡は南側に広がる田村遺跡群と一体のものであるとの見方が強まり、調査にあたった県立埋蔵文化財センターの池沢俊幸さん(48)は「両遺跡を合わせた面積は100ヘクタールを超え、竪穴建物跡は500棟近くとなる。弥生時代の集落遺跡としては全国最大級の規模と想定される」としている。 国交省による高知南国道路建設工事に伴い、10年から約2万7700平方メートルを調査。遺跡は高知空港滑走路の北端から北側に位置する。 弥生時代の遺構は竪穴建物跡28棟や掘立柱建物跡15棟、溝や流路跡などが見つかった。集落は、弥生時代中期中頃(紀元前2世紀ごろ)から次第に形成され、中期末頃(紀元前1世紀ごろ)に大集落となり、後期後半(2世紀末ごろ)から急激に減少