町工場、ネットの受発注7つのポイント ●「ものづくり」を支えた町工場の地場ネットワーク 今、日本の経済を支えてきた、ひとつのネットワークが消えようとしている。 東京都大田区や東大阪市に代表される町工場の集積地帯は、同時に技術の集積地帯でもあった。そこにある中小製造業、いわゆる町工場は、系列に入っていなくても、技術やノウハウを武器に、大手メーカーや商社から、継続して仕事を受注していた。「よそで、できない仕事こそがやりがい」。そう考える経営者や熟練職人がたくさんいた。不可能と思われる難しい試作品や新製品でも、そこに行って探せば、なんとかなった。 系列に入っていない彼らは、信頼関係に基づく横のネットワークを形成していた。技術で競いあうことはあっても、商売で相手を出し抜くことはなかった。そこでは、自転車を使って互いの工場を訪問し、仕事や技術についての情報を交換する風景が日常のものだった。 どこに行