静岡市北部の南アルプス(南ア)を通過するリニア新幹線の環境影響評価準備書を審議してきた県環境影響評価審査会の会長を務める和田秀樹静岡大大学院教授は7日、県庁に川勝平太知事を訪れ、審査会の意見書を答申した。川勝知事は「高速で人を運ぶのも大事だが自然を後世に残さないといけない」と話した。これに関連して、同日午後の定例会見で川勝知事は、南アの生態系を学術的に調べていく方針を明らかにした。 和田教授は「南アは世界最速のレベルで現在も隆起している」と指摘し、南アにトンネルを掘ることの危険性を示唆。 意見書の中でも「(トンネルに2カ所設置する予定の)非常口を再検討すること」ことなどを求めている。 川勝知事は定例会見で「トンネル工事で南アの生態系がやられかねない。生活もやられかねないということで、人々の目が自然と南アに向いた。学術的に調べる良いスタートになるのでは」と生態系調査に向けた第三者機関設