アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで近年、緑茶が人気だ。中でも急須で入れる煎茶が好まれていて、県内の製茶業界も注目している。日本貿易振興機構(JETRO)ドバイ事務所は取引の拡大を視野に、同静岡事務所(静岡市清水区)に県内向けの輸出説明会の開催を打診。6月にオンラインセミナーを初めて開催する。 「ロンドンの高級百貨店ハロッズを通じ、1キロ7万円の日本茶を買ったドバイの知人がいる」。8年前から現地に煎茶などを輸出する男性(60)は話す。 ドバイにも欧州発の日本ブームの波が到来。男性は多いときには年間1千万円を売り上げた。チョコレート好きが多く、イスラム教徒はアルコールを飲まないため、お茶へのこだわりもある。「ドバイが中東の入り口となり、もともと緑茶文化のあるイランでも県産の煎茶が重宝されている」という。 碾茶(てんちゃ)を使った「抹茶ラテ」を輸出する磯駒海苔(静岡市駿河区)の深田浩介社長(5