タグ

ブックマーク / webronza.asahi.com (56)

  • 五輪談合の背景には、発注者側の依存体質がもたらした電通支配の構造がある - 楠 茂樹|論座アーカイブ

    五輪談合の背景には、発注者側の依存体質がもたらした電通支配の構造がある 単なる談合と捉えると事件質を見誤る。その性格は支配型私的独占に近い 楠 茂樹 上智大法学部教授 電通の競争優位がもたらす競争上の弊害 五輪をめぐる談合事件について筆者はこれまでにいくつかのメディアでコメントを出してきたが、容疑の対象となった個人、企業が告発、起訴されたことを受けて、これまでに報道されてきたことを踏まえつつ、筆者なりに気付いた点、論点となり得る点について整理しておく。 まず始めに、今回の談合事件の背景となったスポーツ等の大規模イベントを取り巻く産業事情について触れておきたい。 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下、「組織委」)をめぐっては、テスト大会における計画立案業務発注に係る入札談合事件の前に、スポンサー契約をめぐる汚職事件が世間を騒がせたことで記憶に新しい。汚職事件、談合事件

    五輪談合の背景には、発注者側の依存体質がもたらした電通支配の構造がある - 楠 茂樹|論座アーカイブ
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2023/03/12
    “随意契約を前提に受注調整が進められてきたのにも拘らず直前になって競争入札の採用が決まったことで、受注調整が違法な競争制限として「押し出された」格好になったようにも見える”で「巻き込まれや」と業者
  • グリーンウォッシュだった西村環境相のスピーチ - 明日香壽川|論座アーカイブ

    グリーンウォッシュだった西村環境相のスピーチ 改めて国連気候変動会議(COP27)の意味を考える㊦ 明日香壽川 東北大学東北アジア研究センター/環境科学研究科教授 11月15日、COP27閣僚会合において日の西村環境大臣は、「1.5℃目標の達成が重要であり、日は、パリ協定の1.5℃目標と整合した長期戦略及びNDC(温室効果ガス削減目標などの国が決定する貢献)を既に策定しました。まだそうしていない国、とりわけ主要経済国に対し、更なる温室効果ガス排出削減を呼びかけます」と述べた。 この発言は、下記の理由でグリーンウォッシュである。 第一に、日政府の「2030年GHG(恩師効果ガス)排出46%削減(2013年比)」という目標はグラスゴーの1.5℃目標にもパリの2℃目標にも整合していない。各国の削減目標を評価しているドイツの研究機関Climate Action Trackerによると、「世界

    グリーンウォッシュだった西村環境相のスピーチ - 明日香壽川|論座アーカイブ
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2023/01/25
    “火力発電に伴うCCSは、20年ほど前から世界でも日本でも政府から多額の補助金をもらいながら、多くのプロジェクトが動いている。しかし、それらはことごとく失敗”
  • 護憲派は9条の死を直視し、平和主義と立憲主義を取り戻せ 想田和弘と語る(後編) - 石川智也|論座アーカイブ

    護憲派は9条の死を直視し、平和主義と立憲主義を取り戻せ 想田和弘と語る(後編) 「自衛隊は戦力ではない」は世界に通用しない 石川智也 朝日新聞記者 マハトマ・ガンジーが唱え、政治学者ジーン・シャープが理論化、体系化した「非暴力抵抗」の可能性を訴える想田和弘さんは、ウクライナ問題でも、武力による応戦という手段に疑問を投げかけている。 これに対しては様々な批判を受けてきたというが、そもそも日国憲法の第9条こそが、戦争放棄と戦力不保持、交戦権否認を謳う究極の非戦条文だったはずだ。 しかし、その9条を日は守ってなどいない、と想田さんは言う。前編に引き続き、非暴力と非武装、そして改憲問題にまで広げて話を聞いた。 自衛隊合憲論者は解釈改憲派だ 石川) 非暴力の考えを突き詰めれば、国家としても軍備を持たない、非武装が理想だという考えになります。あらゆる国がそれを目指せば、結果として地球上から国家間の

    護憲派は9条の死を直視し、平和主義と立憲主義を取り戻せ 想田和弘と語る(後編) - 石川智也|論座アーカイブ
  • PTAを「魔界」「義務」「苦行」から解放し、再び「民主主義の学校」にするために  - 石川智也|論座アーカイブ

    PTAを「魔界」「義務」「苦行」から解放し、再び「民主主義の学校」にするために なぜ野党が勝てないのか、そのヒントもPTAにある―政治学者・岡田憲治インタビュー 石川智也 朝日新聞記者 多くの経験者が「魔界」「苦行」「罰ゲーム」などとルサンチマンを込めて評してきた「PTA」――。 保護者と地域と学校とが有機的に協力し合う団体として構想され、遠い昔には「民主主義の学校」などともてはやされたこともあったが、少なからずの実態は、ノルマと会合の義務と負担でがんじがらめ、誰もが怖気を震って忌避し、役員のなり手もなく、「そもそも必要か?」との声すら挙がる存在だ。 そんななか、政治学者として民主主義理論を研究してきた専修大教授の岡田憲治さん(59)が、東京都世田谷区の区立小学校で3年間PTA会長を務めた体験を『政治学者、PTA会長になる』(毎日新聞出版)にまとめてこのほど上梓した。 リベラルの立場から、

    PTAを「魔界」「義務」「苦行」から解放し、再び「民主主義の学校」にするために  - 石川智也|論座アーカイブ
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2022/05/19
    ポイント制とな
  • ロシアのウクライナ侵攻、国際社会の「言論」は決して無力ではない - 志田陽子|論座アーカイブ

    ロシアウクライナ侵攻、国際社会の「言論」は決して無力ではない 「煽り」「冷笑」を選り分け、再確認したい「表現の自由」の義 志田陽子 武蔵野美術大学 造形学部教授(憲法、芸術関連法) 元首相「核共有」発言の無責任 2月24日以来、ロシアによるウクライナ軍事侵攻が世界中を震撼させている。経済制裁や非難決議でことが収まらず、欧米諸国が軍事行動に出た場合には、大規模な世界戦争になる可能性があるとも言われる。この危機の中で、様々な情報や意見が、様々な人々から発信され、SNSなどを介して世界へ広がっている。 この状況を前に、「表現の自由」の意味と価値と責任について、あらためて考えてみたい。 ウクライナ市民の発信した、市街が攻撃を受けている様子を撮影した動画が、SNSからリアルタイムで流れてくる。またロシア国内での批判デモも激しさを増し、これをロシアの警察が拘束し、被拘束者は数千人に上っているとの情

    ロシアのウクライナ侵攻、国際社会の「言論」は決して無力ではない - 志田陽子|論座アーカイブ
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2022/03/08
    "防げなかった特殊例だけを見るのではなく、そのルールや言論があるために食い止められてきた多数の潜在事例があることにも思いを致すべき"
  • [60]入管庁はまだこんな使い古された手口を使うのか~「排除ありき」の政策押し通す印象操作 - 稲葉剛|論座アーカイブ

    [60]入管庁はまだこんな使い古された手口を使うのか~「排除ありき」の政策押し通す印象操作 2022年は「モラル・パニック」の扇動に警戒を―人権がこれ以上侵害されぬように 稲葉剛 立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科客員教授 2021年の年末が近づいてきた。この年末年始も全国各地で生活困窮者支援団体による料支援や医療・福祉相談会などの緊急支援活動が開催される予定であり、急ピッチで準備が進められている。 東京都内の支援情報については、北畠拓也さんがまとめてくださっているので、ご参考にしていただきたい。 2021~2022年末年始@東京 利用できる支援情報まとめ(時系列)|北畠拓也 #note 外国人への支援が増す中で入管庁が今後を左右しかねぬ資料公表 こうしたコロナ禍の支援現場では、生活に困窮した日人だけでなく、多くの外国人が支援を求めて来ることが常態化している。その多くが、難民認定

    [60]入管庁はまだこんな使い古された手口を使うのか~「排除ありき」の政策押し通す印象操作 - 稲葉剛|論座アーカイブ
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2021/12/30
    児玉弁護士「司法審査を受ける機会どころか、出入国在留管理庁内部の審査すら受ける機会を与えないで強制送還することを可能とする入管法改定案は、東京高裁判決内容と矛盾する」(大意)
  • 分配で経済は成長するのか?~低所得者に冷たい日本、その構造にメスを - 田中秀明|論座アーカイブ

    分配で経済は成長するのか?~低所得者に冷たい日、その構造にメスを 岸田首相の経済財政政策を考える 田中秀明 明治大学公共政策大学院教授 岸田文雄首相は、去る10月8日の所信表明演説で、「新しい資主義の実現」を掲げ、成長も分配も実現すると言いつつ、「分配なくして次の成長なし」とより分配を強調した。 国民は給付やサービスが増えて喜ぶかもしれないが、それでほんとうに成長するのだろうか。分配を重視するとしても、何が必要なのか。 成長か分配か、効率か公平か……振り子のように揺れる2つの哲学 所信表明演説では、新自由主義的な政策が富める者とそうでない者との深刻な分断をもたらしたことについて触れている。アベノミクスで企業は潤ったが、労働者の賃金は伸びなかったことを暗に指摘しているようにも見える。同じ自民党とはいえ、新しい政権は、前の政権とは違うことを訴える必要があり、特に衆議院選挙を控えている状況で

    分配で経済は成長するのか?~低所得者に冷たい日本、その構造にメスを - 田中秀明|論座アーカイブ
  • 勝訴の原告が「摩訶不思議」と苦悩~被差別部落の地名リスト裁判の微妙な判決 - 北野隆一|論座アーカイブ

    勝訴の原告が「摩訶不思議」と苦悩~被差別部落の地名リスト裁判の微妙な判決 出版禁止やリスト削除命じるも一部を除外。「差別されぬ権利」は認めず 北野隆一 朝日新聞編集委員 初取材から四半世紀、「現在もなお存在」と法が明記する現実 私が部落問題を初めて取材したのは、新聞記者になって4年たった1994年春のことだ。歴史的な身分制度が由来ともいわれる出自により、被差別部落出身とされた人が結婚や就職などの人生の節目で排除されたり、経済面や教育面などで低い状態に置かれたりする問題である。差別の理不尽さに衝撃を受けたが、同時に、こうした問題はやがてなくなっていき、21世紀には「前世紀の遺物」として忘れられていくのだろうと思っていた。 だから2016年にもなって、「部落差別解消推進法」という名称の法律がつくられ、第1条に「現在もなお部落差別が存在する」と書かれるような事態が続いていようとは、若かったころの

    勝訴の原告が「摩訶不思議」と苦悩~被差別部落の地名リスト裁判の微妙な判決 - 北野隆一|論座アーカイブ
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2021/10/01
    "41都府県のうち、31都府県に住む原告が提訴したが、裁判中に原告が亡くなったり、原告のプライバシー権侵害が認められなかったりしたことなどを理由に、判決では6県分が出版禁止や削除の対象からはずされた"
  • 五輪開会式は、なぜ「失敗」だったのか - 野田邦弘|論座アーカイブ

    五輪開会式は、なぜ「失敗」だったのか TOKYO2020に欠けている「文化」 野田邦弘 横浜市立大学大学院都市社会文化研究科客員教授(創造都市論) 東京オリンピックは連日熱戦が続いているが、来、スポーツとセットであるはずの「文化プログラム」の影は薄い。問題の多かった開会式も含め、「TOKYO2020」を文化政策の専門家が考える。 文化プログラム、ロンドンを手にしたが オリンピック憲章は、「オリンピズムの根原則」を〈オリンピズムはスポーツを文化教育と融合させ、生き方の創造を探求するものである〉とし、大会組織委員会は〈少なくともオリンピック村の開村から閉村までの期間、文化イベントのプログラムを催すものとする〉と定めている。 例えば、2012年のロンドン五輪の文化プログラムは、ロンドン五輪終了時までの4年間で、英国全土1000カ所以上で、約11万7千のプログラム(音楽、演劇、ダンス、美

    五輪開会式は、なぜ「失敗」だったのか - 野田邦弘|論座アーカイブ
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2021/08/07
    最後でズッコケた
  • わが子を連れ去られたフランス人男性の訴え -   |論座アーカイブ

    【おわび】 2021年7月11日に配信した「わが子を連れ去られたフランス人男性の訴え」の公開を終了いたします。 この記事では、子どもをに連れ去られたとして、面会を求める父親の主張をご紹介していました。双方の主張が異なる事実を伝える際には、より慎重な配慮が必要でした。編集部の確認が十分ではありませんでした。おわびいたします。 (2021年7月16日 「論座」編集部)

    わが子を連れ去られたフランス人男性の訴え -   |論座アーカイブ
  • ワクチン接種、「この注射器では困ります」~現場を悩ます「1日100万回」の裏側 - 木代泰之|論座アーカイブ

    ワクチン接種、「この注射器では困ります」~現場を悩ます「1日100万回」の裏側 「0.3ミリリットルが測りにくい!」 太くて短い注射器を配布 木代泰之 経済・科学ジャーナリスト 菅首相の号令で、政府は「1日100万回接種」の実現にしゃかりきになっている。元々、ワクチン確保と接種の準備が遅れていたうえ、7月末の五輪開会に間に合わせようと、政府も自治体もスケジュールに無理を重ねている。 医師らを啞然とさせた太くて短い注射器 そんな中、政府が支給したあるタイプの注射器をめぐり、SNS上で医師や看護師から「使いづらい」「ワクチン液を正確に測れない」と疑問や不満の声が出ている。 5月末、個別接種を行う千葉県の医院や病院に、ワクチンと共に思いがけないタイプの注射器(下の写真の上側)が大量に送られてきた。 一見して分かるように、通常ワクチン接種に用いられる細身で長い注射器(写真の下側)に比べ、上側の注射

    ワクチン接種、「この注射器では困ります」~現場を悩ます「1日100万回」の裏側 - 木代泰之|論座アーカイブ
  • 憲法53条が死ぬとき 臨時国会召集義務をないがしろにした内閣に、司法は対峙すべきだ - 豊 秀一|論座アーカイブ

    憲法53条が死ぬとき 臨時国会召集義務をないがしろにした内閣に、司法は対峙すべきだ 踏みにじられた「少数派の意見尊重」と「法の支配」 国民も傍観者ではいられない 豊 秀一 朝日新聞編集委員 憲法53条後段はいま、死文化の危機にある。条文として存在するだけで、ルールとしては機能せず、削除されたに等しい存在になりかけている。 4月13日午後、首相官邸であった記者会見での加藤官房長官と記者とのやりとりがその危機を象徴していた。 記者「2017年に野党の臨時国会召集要求に対して、安倍内閣が応じなかったことをめぐる判決が岡山地裁であった。召集について『単なる政治的義務ではなく、憲法上の法的義務』と判断したが、原告の訴えは棄却された。国としては主張が全面的に認められたという認識か。当時の安倍内閣の対応に問題はなかったという認識か」 加藤勝信・官房長官「ご指摘の訴訟は平成29(2017)年の臨時会召集に

    憲法53条が死ぬとき 臨時国会召集義務をないがしろにした内閣に、司法は対峙すべきだ - 豊 秀一|論座アーカイブ
  • 呉座勇一氏のNHK大河ドラマ降板を憂う - 與那覇潤|論座アーカイブ

    いま話題の芥川賞受賞作に倣えば、「学者、燃ゆ」だろうか。正直、驚くとともに、強い懸念を感じている。 『応仁の乱』などのベストセラーで知られる呉座勇一氏(日中世史)が、SNSでの「炎上」がきっかけで、NHK大河ドラマの時代考証を外れることになった。発端は、フェミニストとしての批評活動でも知られる北村紗衣氏(英文学)との論争である。 炎上ならなにをしてもよいわけではない 当初は、日中世史の大家である網野善彦(故人)の文章を「正しく読めるのはどちらか」という論点での、よくある学者どうしの諍いだった。しかし呉座氏が従来から、彼のTwitterアカウントのフォロワー(=おおむねファン)にしか見えない場所で、何度も北村氏を揶揄していた事実が明らかになり、「女性蔑視だ」との非難が殺到することになった。 呉座氏はその後、北村氏に対して非を認め、謝罪している。私自身、呉座氏の行為は褒められたことではなく

    呉座勇一氏のNHK大河ドラマ降板を憂う - 與那覇潤|論座アーカイブ
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2021/03/28
    "おまえのようなAをやる奴は、どうせBやCやDもやっているだろう」という先入見で、実際にはやっていないB・C・Dの責任を問うてはならない"あれが「Aだけ」に見えるんだよな高学歴ボーイズクラブのひとたちには
  • 「慰安婦」裁判で日本政府は「主権免除」を韓国に主張できない - 杉田聡|論座アーカイブ

    「慰安婦」裁判で日政府は「主権免除」を韓国に主張できない 「慰安所」経営は「主権行為」だったと認めるか? 杉田聡 帯広畜産大学名誉教授(哲学・思想史) 2021年1月8日、元日軍慰安婦が反人道的被害に対する損害賠償を求めて提訴した裁判の判決が、ソウル中央地裁で出された。それは、日政府へ1人あたり1億ウォン(約950万円)の賠償金の支払いを命じるものだった。 だが当事国である日の外務省は、同日、駐日大使を通じて韓国政府に対して次のように「伝達」した。 「……ソウル中央地方裁判所が、国際法上の主権免除の原則を否定し、原告の訴えを認める判決を出したことは、極めて遺憾であり」云々(強調筆者)。 これまで日政府は、事あるごとに韓国は「国際法に違反している」と、くりかえしてきた。だが例えば「徴用工」問題では、国際法に違反しているのはむしろ日政府であると、私は以前に論じた。 徴用工問題では、

    「慰安婦」裁判で日本政府は「主権免除」を韓国に主張できない - 杉田聡|論座アーカイブ
  • 国民の自画像としての安倍/菅政権(下) - 白井聡|論座アーカイブ

    国民の自画像としての安倍/菅政権(下) 「安倍的なるもの」に体現された国民の精神とは何か 白井聡 京都精華大学人文学部准教授 「安倍一強体制=2012年体制」は、安倍抜きでも、あるいは安倍の影響力がゼロになってさえも維持されうる。そんな状況はなぜ生まれたのか。「野党の頼りなさ」「小選挙区制による党中央への権力集中」といった理由づけがさんざん語られてきたが、いずれも表層をなぞっているにすぎない。 日は曲がりなりにも言論の自由(政権の批判)が保たれ、公正な選挙(少なくとも選挙干渉や票のすり替えなどはない)が行なわれている国である。つまり、合法的に権力批判や政権交代が可能な国であり、選挙による審判を経ずしてこの長期政権が維持されてきたわけではない。 したがって、帰責されるべきは結局のところ国民である。安倍晋三の超長期政権にせよ、2012年体制にせよ、それを許したのは他の誰でもなく日国民である

    国民の自画像としての安倍/菅政権(下) - 白井聡|論座アーカイブ
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2021/01/03
    "安倍晋三の本質、「空疎と空虚」、そしてそれと不釣り合いに高いプライドという、常識的に見れば人としてかなり情けない状態を安倍自身が国民を代表して体現することによって肯定してくれた、という事実"
  • 宅八郎さんの死去・トランプの敗北・ポストモダニズムの終焉 - 香山リカ|論座アーカイブ

    宅八郎さんの死去・トランプの敗北・ポストモダニズムの終焉 「真実は存在せず、すべてが許される」時代をどう生きる 香山リカ 精神科医、立教大学現代心理学部教授 宅八郎さんが亡くなった、というニュースがネットを駆け巡った。享年・57歳。 「まだ若いのに」と言われる年齢だが、私は「そうか、彼ももうそんな年齢になっていたのか」と思った。 実は、私は彼を「宅八郎さん」とか、彼と直接の知り合いだった人がそう言っていたように「宅ちゃん」とかではなく、名の「矢野くん」と呼ぶことが多かった。彼も私の名で呼んでいた記憶がある。私たちはそれぞれがペンネームというか芸名というか、そういうものを持つ前からの知り合いだったのだ。 自分の昔ばなしで申し訳ないが、私は国立大学受験に失敗し、滑り込んだ私立医大になかなかなじむことができず、松岡正剛氏が率いていた出版社・工作舎やそこから分派した人たちの編集プロダクションな

    宅八郎さんの死去・トランプの敗北・ポストモダニズムの終焉 - 香山リカ|論座アーカイブ
  • 大逆事件から110年、『太平洋食堂』が現代の自由を問う - 嶽本あゆ美|論座アーカイブ

    大逆事件から110年、『太平洋堂』が現代の自由を問う 言論弾圧、無批判な服従の危うさ、演劇が照らす過去と現在 嶽あゆ美 劇作家・演出家、演劇ユニット「メメントC」主宰 明治天皇の暗殺を企てたなどとして、社会主義、無政府主義者ら数百人が摘発された「大逆事件」から、今年で110年になる。大半はでっち上げだったとされるこの言論弾圧で、12人が死刑になった。犠牲者の一人に和歌山県の医師、大石誠之助がいた。いわれなき共謀の疑いをかけられた大石の行動と言葉から、いま何を受け止め、考えるかーー。12月に上演される大石を主人公にした演劇『太平洋堂』の劇作家がつづる。 栄養ある料理をふるまった「ドクトルさん」 明治37(1904)年秋、熊野新宮の医師である大石誠之助は洋レストラン「太平洋堂 The Pacific refreshment room」をオープンした。まさに日露戦争が開戦し、日が坂の

    大逆事件から110年、『太平洋食堂』が現代の自由を問う - 嶽本あゆ美|論座アーカイブ
  • 「原発報道」は戦後ジャーナリズムの敗北の原点である - 石川智也|論座アーカイブ

    朝日新聞の社会部長、科学部長、論説委員を歴任したジャーナリスト柴田鉄治の訃報が8月末に届いた。 ここ10年のあいだ何度か話を聞く機会を得たが、このところの話題はいつも政治とメディア(より具体的に言えば、安倍政権と官邸記者)の問題に収斂した。沈着かつ折り目正しい性格の人だったが、会話の最後にはいつも、後輩たち(私も含めた)への叱咤と失望をないまぜにして嘆息でくるんだ言葉を漏らした。 柴田の逝去は安倍首相の辞意表明の直前だったが、もしそれに間に合っていたとしても、この間のメディアのあり方を「敗北」と総括しただろう。 この「敗北」は信念や職業倫理に殉じた結果のそれではなく、既成事実に屈した不戦敗であることは言うまでもない。7年8カ月もの長期政権を許した云々以前に、事実に肉薄し、不都合な真実に向き合い、権力や大資との不明朗な関係を断ち切ってそれらに切り込み、臆さず付和雷同せず世に警鐘を鳴らす――

    「原発報道」は戦後ジャーナリズムの敗北の原点である - 石川智也|論座アーカイブ
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2020/09/17
    "岸田純之助は1983年に論説主幹を退いた後、関電の広報誌の監修者となり、1992年からは関電のグループ企業、原子力安全システム研究所の最高顧問に就いた"
  • 菅義偉政権の誕生から、日本型のファシズムを考えた - 三島憲一|論座アーカイブ

    菅義偉政権の誕生から、日型のファシズムを考えた 民主主義に住みついたその正体 三島憲一 大阪大学名誉教授 安倍晋三が退陣した。当の理由はよくわからない。モリカケからサクラまで、アベノマスクから電通によるナカヌキまで徹底したウソとゴマカシに貫かれた政権運営の結果だから、表向きの理由もにわかには信じがたい。 コロナ対応で無能ぶりが明らかになり、世論の信頼を失ったためだという説も流れている。しかし、無能の人は、自らの無能には気づいていないのが普通だから、そうとも思えない。真相は闇の中だ。 いずれにしても「安倍政治を許さない!」という標語の下に悪口を言ってきた人々は喜んだ。逆転満塁ホームラン並みに喜んだ。私も退陣発表の翌日に野外レストランで友人とコロナ対策の距離を厳重に取りながら、デモの日々を振り返ってささやかにグラスをあげたものだ。 だが、2杯目のグラスをあげるにあたって、そこにいた4人全員

    菅義偉政権の誕生から、日本型のファシズムを考えた - 三島憲一|論座アーカイブ
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2020/09/16
    "規範的転回(normative turn)"
  • 小川淳也×岡田憲治~なぜ野党はひとつになれないのか - 三輪さち子|論座アーカイブ

    小川淳也衆院議員の17年間を追ったドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』が話題だ。ひたむきでまっすぐだが、総理大臣はおろか、野党内でも出世できない政治家の姿を通して、政治家に必要な資質とは何かを問いかけている。 著書「なぜリベラルは敗け続けるのか」で野党に仲間作りの必要性を説く岡田憲治・専修大教授が映画を観たうえで、小川氏とオンラインで対談した。 東京都知事選で露呈した立憲民主党の求心力の低下ぶり、一つになれない野党勢力。いったい何が足りないのか。 政治家なのだから「ひたむきさ」だけでなく、政策を実現するために権力を摑み取る「したたかさ」も大切だ。右肩下がりの時代に対応した、新しい政治を作ろうともがく小川氏に、岡田氏が檄を飛ばす。(記事末尾に対談の動画版があります) 消費税に固執し「受け皿」をつくる大義をおろそかにしてよいのか 対談した6月18日は、東京都知事選の告示日。現

    小川淳也×岡田憲治~なぜ野党はひとつになれないのか - 三輪さち子|論座アーカイブ
    kabutomutsu
    kabutomutsu 2020/06/23
    "保守系の人は祖父や父から地盤を受け継いで自然に政治家になっている人が多い。一方、リベラルの人は相当のものをかなぐり捨てて飛び込んでいる。それだけに安易な妥協をしません。ここが課題" うーむ…