文在寅政権の「官製反日」政策にもかかわらず、韓国でベストセラーになった李栄薫氏(イ・ヨンフン:ソウル大学元教授、落星台経済研究所所長)の編著『反日種族主義』。過去にこだわり、賠償請求を繰り返す精神の腐敗はなぜ終わらないのか。韓国を代表する知識人2人が問題の根本を正す。 ※本稿は『Voice』(2019年12月号)李栄薫氏&洪ヒョン氏の「低級な物質主義を克服せよ」より一部抜粋、編集したものです。 曺国前法相も一役買った韓国のベストセラー 【洪】まず、「反日種族主義」という概念と用語を明確にしたのはいつごろですか。また、出版に踏み切った決定的なきっかけは何でしたか。 【李】「反日種族主義」はずっと前から考えてきたテーマでした。李承晩学堂(現代史を国民に教えるため、李栄薫氏が設立した学びの場)を始めつつ、反日種族主義の克服をもっと早く訴え、警告したかったのですが、優先的にやらねばならなかった課題