ロシア大統領のプーチンはソ連崩壊を「20世紀最大の地政学的悲劇」と称し、ゴルバチョフをその元凶とみなしてきた。ゴルバチョフの数々の功績を踏みつぶし、ウクライナ侵略によってソ連の版図を取り戻そうとしている。そのプーチンがゴルバチョフの葬儀に参列しなかったのは想定の範囲内だろう。 ロシア国民、ゴルバチョフ氏に別れ 外国要人の参列少なく だが、プーチンが批判するゴルバチョフもまた、目指したのはソ連の維持であり、ウクライナの独立は認めがたいと考えていた。このことを振り返るとき、今日に至るロシア大国主義の桎梏(しっこく)を思い知らされる。 ペレストロイカ(再建)によるソ連民主化、米ソ核軍縮、東西冷戦の終結-。ゴルバチョフが世界史に残した巨大な足跡は決して過小評価されるべきでない。ただ、もともと共産党のエリートだったゴルバチョフが念頭に置いていたのは社会主義の枠内での改革だった。事態が急展開し、意図し
![大国主義の桎梏 露指導者2人の共通項はウクライナ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f32d5db413dbf2394d039d6a10cf95a0648a4246/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fcommon%2Fimages%2Fogp_world.jpg)