一方的な執着から相手の日常生活を侵食し、しばしば殺人事件にまで発展するストーカーの問題。法律に基づく警告・禁止命令は年間3600件(令和2年)を超え、規制対象となる行為・範囲も法改正により拡充が重ねられてきたが、それでも接近の衝動を止められないストーカーは存在する。被害者にとって、警察による摘発は急場しのぎに過ぎず、将来にわたる安息を意味しない。治療と一体となった新たな制度の構築を求める声も上がる。 毎日「死ね」「地方に転勤のある人とは付き合えない」
元受刑者の出所後10年間を追跡した調査によれば、殺人罪で服役し、また殺人の罪を犯す者は1%に満たない。最も重大な犯罪だが、ほとんど一回完結型といえる。これに対し「魂の殺人」と呼ばれる性犯罪の同種再犯率は15・6%に達した。被害者の身体のみならず心の奥底まで深く傷つけ、ときに自殺という形で間接的に死に追い込む性犯罪。その卑劣な衝動を抑えるすべはないのか。必要なのは内面にアプローチする「治療」だが、日本では議論さえ進んでいない。 ジキルとハイド「性犯罪の再犯をなくすための社会的な活動を今後していきたいという思いがあって、その話も母にしました」 「樹月カイン」なるペンネームで活動していた男(48)は、月刊誌「創」(平成30年11月号)が企画した座談会で、将来の展望をこう語っていた。 性犯罪で13年間服役し、当時は出所したばかり。刑務所で再犯を防ぐための「性犯罪者処遇プログラム」(処遇指標の符号か
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