2010年09月01日10:20 カテゴリ本経済 「失われた10年」に学ぶためのブックガイド ジャクソンホールのシンポジウムの議事録をみていると、「世界経済は日本のようになる」とか「失われた10年を回避せよ」とか、日本はすっかり世界のトップランナーになったようだ。今ごろ「デフレ脱却」なんちゃらと騒いでいる政治家や評論家は、10年ぐらい前にマクロ経済学者が議論して決着のついた問題を、それと知らないで蒸し返していることが多いので、日本の教訓を学ぶための本をまとめておこう。 そのころの論争をまとめたのが『失われた10年の真因は何か』(2003)である。その中心は、Hayashi-Prescottの有名な論文だ。これはRBCモデルなので、基本的にGDPギャップは存在しない。経済変動をすべてTFPの変化で説明する荒っぽいモデルで、当時は強い批判を浴びたが、日本の90年代の問題を動学マクロモデルで初め
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