サイエンスライター佐藤健太郎さんの新著 「ゼロリスク社会」の罠 を読みました。佐藤さんはこれまでも「化学物質はなぜ嫌われるのか」など化学物質のリスクコミュニケーションに係る著作を発表しておられますが、本書ではさらに福島第一原子力発電所の事故に関連する放射能のリスクまで幅広いジャンルのリスクについて扱われます。「ゼロリスク社会」の罠 「怖い」が判断を狂わせる (光文社新書)作者: 佐藤健太郎出版社/メーカー: 光文社発売日: 2012/09/14メディア: 新書クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る「化学物質」「発がん物質」「放射性物質」「天然vs.人工」「殺人油」「農薬」「代替医療」……これ以上、身体的・経済的損失を出さないために……今こそ身につけたい、リスクを見極める技術。「今や何をするにもつきまとうリスクに、日本人はすくみ上がり、縮み上がっているように見えます。もちろん
去年の11月から福島の取材を始めた。 福島で何が起こっているのか、それを、しっかり掴みたいと思ってのことである。 今度の、11月に最終取材をするが、原稿は書き始めた。 「ビッグ・コミック・スピリッツ」に連載が始まるは、早くても10月末になるだろう。 今まで、去年の11月、今年の5月、6月に2回、取材をしてきてかなりのことを知ることが出来た。 最後にまた11月に取材をするのは、秋の収穫の結果を知ることだ。 福島民報によると、先週福島県産の米の全袋検査をしたが放射線は検出軒回以下だったという。 しかし、その米の収穫地はほんの一部であり、全袋と言っても400袋だけだった。 これから、福島の農産物がどのようなことになるのか、まだ分からない。 11月になれば、かなりはっきりするだろう。 それを、きちんと取材して、丸1年取材したことになり、福島の真実がかなりはっきりと私にはつかめるようになると思う。
■空気中の物質はほぼゼロ外干し被ばく考えにくい 東京電力福島第一原発事故が発生してから、放射性物質の問題で洗濯物を外に干すのを控えています。1年以上が経過しましたが、現在でも屋外で放射性物質が洗濯物に付く危険性はあるのでしょうか。 県内で放射線に関する講演をしていると、来場者からよく聞かれる質問に「洗濯物を外に干していいのですか?」「窓を開けて掃除してもよいですか?」などがあります。実際に今でも多くの家庭で洗濯物を室内で乾燥させているというお話を伺います。 【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻)高村昇さん 現在、県内で住民が生活している地域の環境で空気中の放射性物質はほぼゼロです。県などが毎日発表している空間放射線量で一定の数値が出ているのは、地面や壁、樹木などに付着している放射性セシウムから出される放射線が反映しているからです。 このため、通
■工 学内でホタル乱舞 環境の安全、安心アピール 工学部敷地内の放射線量が安全であることをアピールしようと放流されていたホタルが羽化し、夜間に発光する様子が6月21日に初めて観察された。 ホタルの発光は7月中旬ごろまで見ることができるという。 羽化したホタルは、東京都板橋区環境課が運営する「ホタル生態環境館」(阿部宣男館長)が提供した。阿部館長は、放射能の年間被ばく線量がある一定の値を超える環境ではホタルの羽が生えなかったり発光しなかったりといった異常が起きることを突き止めていた。これを伝え聞いた工学部の出村克宣学部長が「学内でホタルを飛ばし、環境の安全、安心をアピールしたい」と、ことし4月、協力を依頼、快諾を得た。 5月末には学生、教職員約20人が手伝って正門横の敷地にある水路をホタルが生息できる環境に改修。上流に浄化効果のある石や砂を置き、水際にはホタルの幼虫が潜りやすい土をまいた。翌
SPEEDI開発者が苦言 放射線影響学会、仙台で開幕 放射線科学や環境測定の研究者らでつくる日本放射線影響学会の大会が6日、仙台市青葉区の東北大川内北キャンパスで始まった。8日まで。福島第1原発事故に関する被ばく評価や環境影響についての報告があった。 緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の開発に携わった日本原子力研究開発機構の茅野政道氏は「文部科学省や原子力安全・保安院が、受け取った予測計算を有効に使えなかった」と振り返った。 原子炉などのデータが得られず精度が低かったとする政府の主張には「自然災害では不確実な予測でも対策に生かすのに、原子力災害で完璧な情報を求めるのは理解できない」と苦言を呈した。 福島県立医大の大津留晶教授は「原発事故に関連した疾患が発症するまでには4、5年はかかるとみられる。その前に健康に関するデータを集めることが重要だ」と指摘。「低線量
言葉で説明するよりも実際に見ていただいた方がいいと思います。まずは読んでみてください。切ったレモンの保存Q 料理にレモンをくし型に切って添えるのはいいのですが、毎回使うのは1〜2切れで余ってしまいます。次に使うときまでに表面が乾燥しちゃうんですが、上手な保存方法とかあるんでしょうか? A さすがに今回のこのご質問には、私の年齢のせいでしょうか、お答えを書く気力がなかなか湧いてきませんでした。レモンを切ったら、切り口から水分が蒸発するのですから、どんどん乾燥するのは当たり前のことです。水分の蒸発を抑えるにはどうしたら良いのか、ご自分で考えれば分かることだと思うのですが・・・。いえ、この程度のことは常識と言ってもよいことだと思うのですが。こう考える私の認識の方が間違っているのでしょうか・・・。17世紀のフランスに、数学者であり物理学者であり哲学者であり思想家であり宗教家でもあった“ブレーズ・パ
調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。 立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。 住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。 ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/
環境省は、東京電力福島第一原発の事故で被害を受けた人たちを対象に、放射線がヒトの遺伝子に影響を与えていないかどうか、来年度から調査を始める方針を固めました。 これは、30日夜、福島市で開かれた会合で、細野環境大臣が明らかにしたものです。 原発事故のあと、福島県内の住民からは、拡散した放射性物質の影響で遺伝子などに影響が出るのではないかという不安の声が相次いでいます。 このため環境省は、原発事故で被害を受けた人たちのうち、希望する人を対象に、血液を採取するなどして、放射線が遺伝子に影響を与えていないかどうか、来年度から調査を始める方針を固めました。 調査の開始時期や対象となる人の範囲については決まっていないということですが、環境省は、福島県立医科大学や研究機関と連携して、子どもを優先的に調査を始めたいとしています。 会合のあと、細野環境大臣は「福島の皆さんの健康は、5年や10年ではなく、今後
北海道で発生している白菜の浅漬けを原因とした腸管出血性大腸菌について原因の究明とともに、同業他社が行っている作業の安全性について、行政の立ち入り確認が進んでいます。その中で、野菜を洗浄する際に消毒を行っているいない事業者が複数確認されました。その理由は「食品に化学的なものを使いたくなかった」というものでした。浅漬け3施設、野菜消毒せず…札幌の29施設立ち入り検査7人が死亡した白菜の浅漬けを原因とする腸管出血性大腸菌O(オー)157の集団食中毒で、札幌市保健所は24日、市内の漬物製造施設への立ち入り検査の結果、浅漬けを製造する3施設が野菜の塩素消毒を行っていなかったと発表した。 3施設は、流水で洗浄しており、「食品に化学的なものを使いたくなかった」と説明した。漬物の消毒について明確に規定する法令はなく、市も「法令違反があったわけではない」として口頭での指導にとどめた。(2012年8月25日
坪倉正治 前回のブログでご紹介しましたように、ほとんどの子供で検出が無くなってきています。成人での検出率も下がり傾向です。これら自体は喜ばしいことなのですが、気をつけなければならない事例も散見されます。 とある70歳代の男性がWBC検診を受診しました。結果はセシウム134と137あわせて約20000Bq(!)/bodyという結果でした。2012年7月時での検査にも関わらず、です。 奥様も一緒に受診されました。結果は合計で約10000Bq/bodyという結果でした。体重あたりに直しても、300Bq/kgとなります。 いくつかの病院での検査を拝見させていただいておりますが、今まで私が日本で見たことある中で最高値。ベラルーシなどの報告書で散見されるような値でもあります。 実はこの方は、とあるご夫婦からの紹介でした。その2週間ほど前に別の夫婦が受診され、夫がセシウム合計14000Bq/body、奥
こんにちは。はてなブックマークニュースは、環境省の広報業務をお手伝いしています。記事のテーマは東日本大震災の被災地で発生したがれきの広域処理です。記事は、前編と後編の2本で構成します。2012年3月29日に掲載した前編では、被災地のがれき広域処理の現況と、その必要性を取材をもとにまとめました。この後編では、がれき広域処理の安全性を見ていきます。取材と執筆は、ジャーナリストの津田大介さん(@tsuda)です。なお、当初4月上旬としていた記事の掲載予定が遅れ、6月になりました。遅れた理由は、調査、執筆、追加取材、検証などに想定よりも長い時間が必要だったためです。掲載が遅れたことを深くお詫びいたします。(編集部) (※この記事は環境省の提供によるPR記事です) ◇ ◇ ◇ 環境省が推進するがれき広域処理、その反対の声は根強い。この記事の前編でも述べたとおり、批判の根拠は大まかに2つある。1つはが
食品中の放射性物質についての新基準値が施行されてから1カ月あまり。しかし、一部のスーパーや自治体などは「少しでもゼロに近く」という消費者のニーズに応じ、新基準値より厳しい数値を独自運用している。農林水産省は、国の基準を守るよう求める通知を出しているが、国の基準を満たしても取引を断られる生産者は“二重の基準”に苦しめられている。 ■「極めて安全」 「いろいろな基準があると、消費者はどの水準が安全なのか分からなくなる。問題がない農水産物を生産者が出荷できないということにもなりかねない」 4月20日、スーパーや食品メーカー、外食産業など270団体に対し、食品検査を行う場合は新基準値に基づき判断するよう要望する通知を出した農水省の担当者は現状に懸念を示す。 通知の背景にあるのは、新基準値が国際的に見て極めて厳しいという点だ。 食品の国際規格を決めるコーデックス委員会やEU、米国の放射性セシウムの基
東京電力福島第一原発で一九九一年、1号機のタービン建屋の配管から冷却用の海水が漏れ、地下一階にある非常用ディーゼル発電機が浸水して一時、使用不能になっていたことが分かった。 当時、同原発で働いていた元東電技術者の木村俊雄さん(47)=高知県土佐清水市=が証言した。トラブルがあったのは九一年十月三十日。原子炉は手動で停止され、事故には発展しなかった。 木村さんが「この程度で非常用電源が失われるなら、大きな津波が来たらメルトダウン(炉心溶融)になるのでは」と訴えたのに対し、上司は「その通りだが、津波と過酷事故を結びつけるのは安全対策の中ではタブーになっている」と答えただけだったという。 木村さんは八九年から二〇〇一年に退職するまで同原発に勤務した。〇四年十二月のインドネシア・スマトラ沖地震で大津波が発生。〇五年に福島県いわき市のミニコミ誌にこのトラブルに関する論文を寄稿し、津波で全電源を喪失し
東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会 中間報告 昨年末に出たんだけど、非常に分厚くて、まだ一部しか読んでない。以下は、この中間報告に関するマスコミ報道を見聞しての感想。ただし報道の内容を私が正しく理解しているとも思えない。 さて、三流技術者の感覚としては、福島第一原発の事故は、最も単純には、非常用のディーゼル発電機がひとつの部屋にまとめて置かれていたことが原因。原発の背後の台地に予備の非常電源小屋を建てておけば、事故は起きなかった。非常用電源自体を増やすわけじゃないから、費用は100億円以内で足りたと思う。 あるいは、非常電源車に、冷却装置に電源供給するための変換プラグを積んでおけばよかった。せっかく海嘯後に電源車をかき集めたのに、電線をつなぐことができなくて使えなかったというのは、悲しすぎる話だった。これなんか、きっと対策コストは10億円スケールだと思う。 非常用電源を一
これまで、2回にわたって食品中の放射性物質検査における独自基準について考えてきました。簡単に振り返ると、独自基準に見合った管理体制をとれているのか(その1)。独自基準を設定しても、リスクは変わらないのではないか(その2)ということでした。 さて、それではリスクの程度が変わらないにも係らず、基準値を下げるという施策をとった場合、どのような問題が生じるでしょうか。そのことを示す資料をご紹介します。農業環境技術研究所の第27回土・水研究会 リスク論から眺める 農業環境をめぐるトレードオフ (独)農業環境技術研究所 永井孝志テキスト http://www.niaes.affrc.go.jp/techdoc/tsuchimizu/27/tsuchimizu27_30.pdfプレゼン資料 http://www.niaes.affrc.go.jp/techdoc/tsuchimizu/27/tsuchi
波紋を呼んでいる農水省の通知について、前回は農水省が自主的な取組みを否定してはいないことと、本当の意味で独自基準を設定するにたる検査体制を築くには、高いハードルがあることについて書きました。今回は、独自基準を設定している事業者の食品を選ぶことで、リスクが下がるかどうかを考えて行きたいと思います。 まず始めに、3月までの暫定規制値から、4月以降の新基準への移行によって、私たちが食品から摂取する放射性物質の量が、どの程度下がると見込まれているかについて、資料を元におさらいします。まず、「基準値」ですが、食品群にもよりますが、概ね1/5に下がりました。従来は、多くの食品群において500Bq/kgを暫定規制値として採用していました。それが、新基準では100Bq/kgとなっています。これだけを見ると、食品から摂取する放射性物質の量も同じように下がったように思われるかもしれません。「基準値」は概ね1/
大森真 @yard_1957 エートスを知ったのは、安東さんが信夫山ネコさんのブログに書いた時からだから、ずいぶん前になる。僕なりの立場でどうすればお役にたてるかずっと考えている。独善的でなく(←ここ重要と思う)。(続 2012-04-30 16:29:25 大森真 @yard_1957 USTを見ながら、ひとつ、早く多くの人が実行して欲しいと思ったことに「積算線量計を持とう」と言うことがある、安東さんもちょっと話してたけど。(続 2012-04-30 16:29:57 大森真 @yard_1957 僕の部には、総勢30人ほどの記者やアナウンサーやカメラマンがいる。事故当初は、心配の余り武田信者や野呂信者だった者もいたし、ECRRの主張に一方的に基づくような報道をした者もいた(当時の報道部長は原発・放射線に対して知識のない人間だったことは痛恨)。(続 2012-04-30 16:30:31
筆者 本郷明美(ライター) 4月1日から実施された食料品の新基準値には、大きく分けて問題が3つあると思います。 1つめは、計測の体制ができていないことです。一般食品の新基準値である100ベクレルという、これまでの500ベクレルより低い値を計測するには、対象とする食品の量を増やすこと、計測時間も長くする必要があります。 また、ある程度の知識と技術が必要です。たとえば、ジュースなどの水ものはガンマ線をよく吸収しますから長時間計測する必要がある、というようなことです。 ゲルマニウム半導体検出器を使えば正確に測ることができますが、高価な機器ですのでそう簡単には購入できない。計測できる体制が広くできていない状況で、「100ベクレル」という基準が、動き始めます。 けれども、「100ベクレル未満なら食べていい」という説明はありません。あとの判断は、流通業者や生産者に投げてしまっている状態です。これでは国
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