4、5日に行われた衆院議院運営委員会での日銀人事の所信聴取において、総裁候補の黒田東彦(はるひこ)アジア開発銀行総裁、副総裁候補の岩田規久男学習院大教授と中曽宏日銀理事がそれぞれ所信を述べ、質疑が行われた。 各候補者の発言をみるポイントは、インフレ目標2%の達成期限と、目標を達成できない場合の責任の取り方だ。 インフレ目標では、「コミットメント」という言い方がしばしばなされる。このコミットメントのやり方によって政策効果が異なるという意見まである。 コミットメントはなかなか日本語に訳しにくいが、「責任を伴う約束」という意味だ。日本語で「責任」や「約束」では不十分なので、そのままカタカナにしている場合が多い。約束で期限を決めて、それが達成できない場合にはどのように責任を果たすかというのが、曖昧さを好む日本人気質の中で、理解しにくいのかもしれない。 しかし、海外でインフレ目標という場合、