この記事では、CartoDBとMapboxの事例から、オープンソース、オープンデータ、アジャイル開発が地図ソフトウェアのイノベーションを後押ししている現状を見ていく。 人類にとっての地図の重要性は、どれほど強調しても強調しすぎるということはない。洞穴の壁に描き記された天国の図から、古代文明が作った各地への交易路を示す貴重な記録まで、その例は枚挙にいとまがない。地図は1000年もの間、直接的な観察によって苦労して作成されてきた。地図製作に使われる道具は時代とともに洗練され、太陽や星の位置から場所を割り出すことが可能になると、地図の精度も向上し、それ以前は考えられなかったような貿易、戦争、海や空を越えた探検が可能になった。 今日では、数億人もの人々がポケットや手のひらの中、あるいは車のダッシュボードの上に、動的なデータに基づいて作られた魔法のような地図を収めており、全地球測位システム(GPS)