アンニョリさんの眼に日本はどう映ったか:インタビュー前編 アントネッラ・アンニョリさんが(CA1783参照),『知の広場―図書館と自由―』(萱野有美訳,みすず書房,2011年)の邦訳出版をきっかけとして,初めて来日した。2013年5月23日から約3週間をかけて,全国各地の図書館を見学し,講演会や対談,読書推進活動を進めている様々な団体との意見交換を行った。滞在を終えたアンニョリさんに,来日ツアーの感想を伺った。前編と後編に分けてお伝えする。 日本についてどのような印象をお持ちになりましたか。 ありきたりの言葉以外で,日本について私に一体何が言えるでしょうか…。この国を深く愛し長年暮らした人,イタリア人ならフォスコ・マライーニのような人物でなければ,このように素晴らしく,多様性を持った魅力的な国について語ることはできないと思います。たった3週間しか滞在していない私が見解を述べるなんて,おこが