2012-12-16 ドキッ!老人だらけの政府 「おい、いくらなんでもこれは間違っているんじゃないか?」 「いいえ、間違ってなんかいませんよ。もう何十年も前からその傾向は出ていたでしょう。今さら驚かないでくださいよ」 「それはわかっている。だが、だが、この結果はやっぱりおかしいんじゃないのか? 計測方法を誤ってないか? 調査対象に偏りはなかったのか?」 「失礼な。私達の調査はいつだって正確だ。マスコミの調査結果だって、そのデータとほとんど変わらないですよ」 「でも、これは……異常だよ。異常過ぎる」 「だから、異常なのは今に始まったことじゃないんですよ。むしろこの国じゃもう平常運転だ」 二〇六二年。政府の調査によりとてつもないデータが発表された。 有効な政策が取られないまま衰退の一方を辿る経済に、歯止めのかからない少子高齢化。心のどこかで改革を望みながらも保守化に傾く国民が増え、若者達は政治