給水車を活用して生成される次亜塩素酸水=奈良県橿原市の金橋地区公民館で2020年5月26日午前、姜弘修撮影 品薄のアルコール消毒液に代わって、次亜塩素酸水を使う人が増えています。物品や手指の消毒のほか、最近では次亜塩素酸水の噴霧器を置いて加湿器のようにミストで“空中除菌”をしようとする企業や自治体もあります。消毒の効果はあるのでしょうか。 次亜塩素酸水は塩酸や食塩水を電気分解して得られる水溶液ですが、新型コロナの消毒効果はよく分かっていません。このため、独立行政法人の製品評価技術基盤機構が物に付いた新型コロナを消毒できるかどうかを調べています。同機構消毒手法タスクフォースは「塩素濃度やpHで効果が違う可能性がある」としていますが、あくまで食器やドアノブなど身近な「物」への消毒効果を調べているだけです。手指の消毒や噴霧の効果、人体への有害性は調べていません。 一方、実際には次亜塩素酸水の噴霧