法政大学、昭和大学、京都先端科学大学の共同研究チームが、チーズの熟成に用いるダニをドイツとフランスの3つの産地のチーズ工房から採集して調べたところ、いずれもチーズコナダニという種であった。チーズの産地間が互いに500km以上離れていたが、地理的な血縁関係の隔たりは見られなかった。 共同研究チームは、ドイツ・ライプチヒ郊外ヴュルヒヴィッツのミルベンケーゼ、ベルギーとの国境に位置するフランス・フランドル地方のミモレット、フランス中央高地・オーベルニュ地方のアーティズーの3つのチーズ工房の熟成庫から直接、各ダニを採集し、形態情報と遺伝子解析によって調べた。 その結果、3つの地方でチーズ熟成に用いられるダニは全て、「チーズコナダニ」種と判明。ところが、各産地は500km以上離れているのに、地理的な血縁関係の隔たりは見られなかった。理由は不明だが、ヨーロッパ全体にチーズとチーズコナダニが共に広がる過