<大企業でも入社1年でクビ切り> 新卒のサラリーマンが職場から追われている。 政府は19日、産業界のリーダーや有識者を集めて「雇用戦略対話」を開き、離職した新卒者の推計を報告した。その数字がショッキングだ。2010年春に大学・専門学校を卒業し正規雇用で就職した人数は56万9000人。うち19万9000人がすでに仕事を辞めたという。わずか2年で35%が離職したのだ。 新卒者については以前から「就職して3年で3割が退職する」と離職率の高さが問題になっていた。それが「2年で35%」に悪化である。何が原因なのか。 「昨年3月の東日本大震災が元凶です」と指摘するのは人事コンサルタントの菅野宏三氏だ。 「震災以来、不景気は深刻化する一方です。復興特需などといわれるゼネコンだって儲かっているのはほんの一部。製造業を中心にどの会社も経営は苦しい。そのため社内の人間関係がギスギスし、成績の悪い若手