JUGEMテーマ:時代小説 ・史実を元にした歴史短編小説「文学王妃の甘美なる二次創作」の3話目(全4話)です。 (他のページはこちら→ 1/2/4 ) ・エブリスタさんにも重複投稿しています。エブリスタ版は補足説明が無い代わりルビが多めです。 (→エブリスタ版はコチラ) 詩篇を出した年、母までがこの世を去った。私はますます文学にのめり込んだ。 文学は、私にとって魂の救いだった。 己の想いを文字にすることも、文字を通して他者の想いや世界の知に触れることも……。 きっとこの世に、無意味な書物など無い。無駄な想いなど、何ひとつ無い。 世界の真理を探る深遠なる哲学も、世俗の欲に塗れた喜劇も……皆、等しく素晴らしい。私にこの“世界”を教えてくれる、種類の異なる“教本”だ。 私にとって(・・・・・)、文学を保護し育むことは、貴人の義務以前に、魂に刻まれた本能だ。 しかし……この世界は(・・・・・)必ず