前記事の続き 人通りもほとんどなくなった、こばと事務室の前の道路 私が入口のドアから顔を出した時、たまたま彼が歩いてきた。 もう中年と言っていい、40代の中度自閉症成人。 マスクから見えるぎょろ目は変わらないが、頭頂部は薄くなってた。 恰幅、姿勢が良くまるで社長さんみたいだね、と私はよく言っていた。 私が小学校の「ことばの教室」に勤めていた時、 彼は隣の教室の特殊学級(今で言う支援学級)に在籍していた6年生だった。 几帳面タイプ。 文字はきっちりマスに入るように書き、髪の毛はいつも短めに刈り上げ。 シャツはきっちりズボンの中に入れ、ボタンは首元まで留める。 掃除をする時は必ず肘まで腕まくりをした。 目力あり、ぎょろっとした大きな目で、しっかり相手の目を見て話す。 自閉症とすぐわかる独特の、棒読みっぽいしゃべり方ではあった。 私が、髪を短く切っていくと彼は、 「先生、お坊主にしました。」と言
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