第18回はこちらをご覧ください。 一般的には、アダム・スミスは、「自由取引」「規制反対」「政府は市場に介入するな」と主張したと思われています。そのイメージは正しいのですが、一部修正が必要です。 というのは、このイメージから考えると「スミスは政府を不要と考えた」と誤解してしまうからです。実際は、スミスは"ある部分"については、政府の役割を重視していました。そして、なくてはならないものと考えていたのです。 政府は邪魔をしがち。でも必要 スミスは、基本的に"私利に基づいた自由な取引"を肯定しています。なぜなら、その方が経済発展しやすく、富が増え、貧困がなくなり、国民が救われるからです。 この自由取引がなければ、社会は望ましい成長を遂げない、ということになり、自由取引を妨げる規制などは、社会の利益を害している、ということにもなります。 政府が市場にかける規制も同じです。政府が市場に介入して、自由取