厚生労働省が、2022年の日本人の出生数は77万747人と発表しました。過去最少です。1人の女性が生涯に産む子どもの推計人数である合計特殊出生率は1・26で、05年と並び過去最低でした。日本が「子どもを産み育てづらい国」から脱却できない現実を改めて浮き彫りにしています。若い世代に希望を届け、本気で応援する政治への転換が必要です。 負担軽減と賃上げが急務 人口を保つ合計特殊出生率は2・06~2・07とされています。日本は06年以降やや上向いたものの、16年に減少に転じ、7年連続での低下となりました。フランス1・8程度、スウェーデン1・6程度との差は開くばかりです。安倍晋三政権は15年に「希望出生率1・8」を目標に掲げましたが、スローガンばかりで、子育て支援の実効性は伴いませんでした。 政府の国際的な調査(20年)で、日本は子どもを産み育てやすい国とは「思わない」との回答が60・1%に上りまし