高等教育予算が抑制されているなか、中央教育審議会の部会で伊藤公平慶応義塾長が「国立大学の授業料を150万円に」と提言し、東京大学で学費値上げが検討されるなど学費値上げの動きが加速しています。しかし、経済的に苦しく既にアルバイト漬けなどでぎりぎりの生活をしている学生は少なくありません。「これ以上の値上げは容認できない」と学生は口々に話します。(学生は仮名) 東北地方で1人暮らしをする国立大4年生の木村佳織さん(22)。コロナ禍のオンライン講義の受講がうまくいかず留年したため、月5万円あった貸与型奨学金が4月から打ち切られました。実家からの月5万円の仕送りとアルバイトで生活しています。 早朝は時給が50円上がるため、1限目の授業のない日に週4回午前4時に起床して、午前5時から9時までアルバイトをしています。秋や冬はまだ暗い時間に下宿を出ます。秋には大学や住宅街にクマが出没。恐怖の中、クマに出合